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二話「新たな浮気」~妻に浮気がばれたルイ(シック・ウァニュ)はティン(ガール)に事情を説明し頻繁に会うことをやめた。しかしルイは新入社員のシャイ(マリリン)と関係を持つ~

 私は妻に浮気がバレた。


 しばらくは会社外でティンに会うのをやめよう。

 でも、仕事関係ならいくらでも会ってもいいだろ。言い訳はなんとでもなる。



 今日は新入社員が三人挨拶に来た。

 入社は昨日だったが、私は昨日休暇を取っていた。


 新入社員の履歴書にはパッとしなかったが、一人、若い子と目が合った。

 整った顔立ちの子だ。シャイ・クイという子だ。


 仕事終わりに新入社員たちのデスクを見回ると今朝の若い子が私の付けている結婚指輪を見ていた。

 私は指輪を取ってポケットに入れ、シャイに話しかけた。


「シャイ、今夜予定あるかい? よかったら少し飲まないか?」




「ただいまー」


 真夜中。家に帰ると妻がいた。


「おかえりなさい、ルイ。また浮気したのね」


 そう言って妻は自室に入る。


 なんでわかるんだ?

 ただの脅しか?


 まさか……


 ルイはバッグのチャームを引きちぎり、床に投げつける。

 このチャームは何年か前、妻からもらったものだ。

 いつからだよ。

 いつから聞かれてたんだよ。


 きもっちわるい。



 ルイは弁護士の友達モスに相談しにきていた。


「妻に盗聴器を付けられてたから訴えたい?」

「むりか?」


「無理だね、浮気したお前が百悪い。それを妻がつけたという証拠は? ないだろ?」

「おいおい、弁護士として話してくれよ」


 ルイは机に足を乗せてモスを睨む。


「浮気は犯罪だぞ。もうやめろ」


 モスは真剣な眼差しでルイを見つめた。


「犯罪はバレなきゃ犯罪じゃない。お前が前言ってくれたじゃないか」


 ルイは無邪気に笑った。




 ルイはその日からデッドにできるだけ優しく接した。

 デッドはルイが浮気から足を洗い、本当の愛妻家になったと信じている。


「愛してるよ、デッド。もう浮気なんか絶対にしないから」



「ティン、愛してる」


「シャイ、愛してるよ」




 二話の話はこんなものか。


 新入社員で新たな浮気相手のシャイ役、マリリン。

彼女はつい先日新人女優賞を受賞したばかりだ。

 弁護士の友達モス役、ネック・イト。

彼は親が有名な芸能人で私とも昔から仲がいい。


 二話は強烈だ。三人との濡れ場がある。


 その前に一話を撮り終えた感想を。


 一話ではティン役ガールとのキスシーンがあった。ガールはウブでこれまで恋愛をしたことのない様子だった。


 だからだろう。

 この私に家に誘われたのに断った。


 何かされると思ったのだ。

 まあ実際何かするんだけどな。


 練習含め、ガールとは七回のキスをした。

 意中の女性と口付けできて私は幸せそうだろ?

 だが、彼女の口はとてつもなく臭かった。


 後からデッド役リリーの入れ知恵でキスの前、にんにくましましラーメンを大量に食べていたことがわかった。

 どうやら初キスとして思い出さないようにする為、だとか。


 どういうことだよ。嫌だろこんな初キス。

 お腹パンパンだろ。


 くっそお、これからでも二郎系ラーメンに誘うか?


 いや、どうせ断られるに決まってる。

 二話を撮る前にガールと近づかなければ。


「シック、ガールのことが好きなのはわかるけどもうやめな」


 二話の台本をもらった後、リリーにそう言われた。


「なんで?」

「ガールは彼氏いるのよ」

次回

三話 「クズ男ルイはなぜモテる?!」

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