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1  作者: 熊野 辰巳
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1話 異世界と新しい人生

窓から差し込む朝の静けさが残る太陽の光で少女はすごくまぶしそうな顔をし、目を覚ました。


「うーん、まだ眠い」


少女はそうつぶやくもぞもぞと動いた。


「起きるか、そもそもいつ寝たっけ?」


そういい、少女は目をこすりながら体を起こしたが、目の前の見たことのない風景に驚きを隠せなかった。


「え!? ここどこ? 

するとそこはいかにも小さな女の子が使っていそうな白とピンクで装飾さらた家具とぬいぐるみがいっぱいおいてあるかわいいらしい部屋だった。


「マジでどこ? 少なくともうちの家やない。高そうな家具使ってる事から家の主は多分金持ちやな、そっから考えると一般市民のうちを誘拐する意味ないから誘拐の可能性はない。てゆーか、この部屋可愛いなぁ」


と独り言を言いながら少女はふと視界に映った小さな手に驚いた。


「え? これうちの手? 縮んだ? いや、今の科学技術では出来ひんはず。せいぜいできたとして骨削って皮膚を縫い合わせるくらいやがそんなことをする意味ない。つまりうちは死んだ可能性が高い。しかも前世の記憶を持って……なんかどっかの主人公みたい」


少女はワクワクと困惑と疑問を持ちながらベッド脇にある窓に目を向けた。窓の外には広い庭と門がありその奥には森が広がっていた。


「この家森の中にあるんか? しかもこの庭の広さからしてかなりの金持ちや。これは親ガチャ成功か? まぁ、親ガチャ以前に価値観が合わな前みたいにしんどいだけやけどな……とりあえず、うちはこの世界を満喫する。前世でできなかった事をやりつくす! そもそもこの世界って関西弁存在するんか? そんざい存在しんかったら確実に目立ってめんどい事なるからとりあえず関西弁辞めるか」


主人公が心の中でそんな決意をするとかなり遠くから足音が聞こえはじめた。


(足音的に女が二人。こっち近づいてくる。現世の親か?)


部屋の前で足音が止まり、目の前の扉が開き、茶髪でメイド服を着た使用人らしき女性と金髪できれいなドレスを着た女性が入ってきた。

金髪の女性を見た少女は心の中で驚いた。


(耳が長い!? もしかしてエルフ? つまりうちは異世界に来たことになる)

「あらメリアちゃん! 起きてたのね!」


金髪の女性が少女に向かってそう声をかけた。


(メリア? うちの名前か? てゆーか、言葉わかる。自動翻訳か?)

 

アリスが考えてる間に金髪の女性は真顔で無反応のアリスを心配して、メイド服の女性にたずねていた。


「メリア、メリア?! 大変! エリゼ、メリアちゃんの反応がないわ!」

「落ち着いてください奥様、お嬢様はいつもこんな感じです。」


エリゼの言葉にメリアはまた考え事をしはじめた。

(メイド服の女はエリゼで金髪の方は奥様って呼ばれてたからこの屋敷の偉い人で間違いないな。でうちはお嬢様と)


とアリスは心の中で頷くが、ふと違和感を見つけた。


(? お嬢様!? つまりうちはこのエルフの子供! うちもエルフや! あれでも髪の毛は黒)


と疑問に思いながらアリスはお尻まである癖毛でベリーロングの髪に目線をむけた。


(父親が黒なんか? エルフに黒髪はめずらいしな……? まて、エルフって漫画や小説の中で美形が多い種族って設定が定番だったよな。もし、この世界にもその設定があるんやったらうちも美形に分類される可能性が高い。はぁ……めんど。やりたい事をやりつくすって決意した矢先これかぁ……)


アリスがいろいろ考えている間、母親はメリアをかかえて移動しはじめていた。


(あれ? うちがいろいろ考えているうちにどこかに移動させられてる。これはこの人に聞いてもええんか?)


と考えながらメリアは金髪の女性を見ていた。


(いや、うちが何歳かわからん今、変にしゃべったら気味悪がられるかもしれん、やめとこ)


母親はアリスの目線に気付いたのかアリスに声をかけてきた。


「メリアちゃん、どうしたの?」

(この質問に対しうちはどうかえすべき?)




 しばらく長い廊下を進むと大きな扉が見えてきた。


「」

(これから俺は会うのは家族なのか)


 エリゼが扉を開ける、そこは大きなテーブルが置いてあるリビングだった

 リビングに入ると金髪で顔が瓜二つの二人の男の子がすっとんできた。


「その子がアリス?」

「母様似のきれいな水色の目」

(いきなり何?こいつらだれ?金髪のエルフってことは俺の兄貴か?)


 リリスは双子に怒る


「レオン!リオン!アリスが驚いてるじゃない」


 レオンとリオンがしょんぼりする。


(いや驚いてはない)

「レオン、リオンすわりなさい」


 黒髪の青年が双子に注意する。

 それを聞いた双子はそそくさと黒髪の青年の並びの椅子に座った。そのあとにリリスはアリスを座らせリリスはアリスと黒髪の男性の真ん中に座った。


(椅子に座れるってことは俺は少なくと二歳はいってるな)

「紹介するわ、長男のオリバー、双子のレオンとリオンで父親のライアンよ!」

(オリバーとライアンは人間で双子はエルフ耳。養子?)


 家族の紹介が終わるとオリバーが口を開いた


「アリスまだ一言もしゃべってないが大丈夫か?レオンとリオンの時はもっとさわがしかったが」


 アリスを見ながらオリバーが心配そうな顔をした

「そうなのよ、もう五歳なのに一言もしゃべらないのよ。大丈夫かしら。」

(もう五歳なのか、俺。それ以前に五歳になる今の今まで母親以外の家族に会ってないっておかしくない?とりあえず、今しゃべらないとみんな心配するな。)

「しゃべれます。」

 はじめて口を開いたかと思えばすごく普通にしゃべるアリスにその場にいた全員が驚く。

「はじめてしゃべった言葉がそれか。」と少し悩むオリバー

「とりあえず、いいじゃない!アリスがしゃべれるってわかったんだから!」

 その言葉にみんなが同時に頷く。

(いや、五歳までしゃべらなかったらさすがに医者に見せろよ・・・・多分見せてないな。)」

 アリスが心の中でツッコミを入れてるとワゴンに乗ったご飯がはこばれてきた。

「(今からご飯の時間か、異世界の料理はまともだといいな。)

 アリスの目の前に次々と料理が置かれていく。

(料理の見た目はまともだな、よかった。)



 それから運ばれてきたご飯を食べ終わった。

(食事中の会話を聞いててわかったが、やっぱりここは日本じゃない。のにも関わらず、こいつらは所々日本の単語を使ってる。つまり自動翻訳されてるけど、日本にない言葉はカタカナ英語みたいに聞こるからこの世界の言語は英語に近いのかもしれない。英語かぁ俺英語苦手なんだけど。てゆーかもしかして、自動翻訳が転生特典だったりすんのかな?それは嫌なだなぁ。とりあえず俺はこの世界の知らない単語が多い、めんどいけど文字とこの世界について勉強しないと。まずは文字だな独学は厳しいな。仕方ないが誰かに頼るしかない。)

 アリスは優しく教えてくれそうなリリスにお願いをすることにした。

「母様!お願いがるのですがよろしいですか?」

 リリスは振り向いた。

「なにかしら?」

「文字を教えてほしいです。」

 リリスは驚いた顔をした。

「勉強意欲があってママうれしいわ!いいわよ!けど、今日はもう寝なさい!明日から勉強をしましょう!」

(さっき食べたのは夜ご飯か。今日はおとなしく寝るとしよう。)


 リリスの言う通り翌日から勉強が始まった。

 それから三か月たちアリスは文字をマスターした。

「すごいわアリス!たった三か月でマスターするなんて!ライアンにて頭がいいのね!」

 そう言いリリスはアリスの頭を撫でた。

(ライアンは頭がいいらしい。)

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