第参怪 箱のような空間 壱
この話は、現在も私が住む部屋で起きている怪異について記したものです。
解決していない案件の為、オチなどは特にありません。
皆さんなら、これの対応をどうされますか?
私は複数階建ての一階部分に住んでいるのですが、この部屋には、いわゆるデッドスペースがあります。
実は部屋を決める際、仕事の都合で内覧を行わず、間取り図と画像のみで決めてしまったのですが……。
「何なんだろう。これ」
見上げた私の視線の先、それは部屋と部屋の間にあります。
どこにも取っ手は確認出来ませんし、収納スペースという訳ではなさそうです。
コンコンと叩くと、音が中で反響している感じから、おそらく空っぽなのかと思います。
私は設計上のミスかなと思うことにしました。
ある日の夜のこと──
夕食を済ませた私は、部屋でくつろいでいたところ……。
ドンッ!
ドンッ!
ドンッ!
強く床を踏むような音がしてきました。
「上で掃除でも始めたのかな。もう少し静かにしてもらえると助かるんだけどなぁ」
この時はまだ、怪異の足音に気付いていなかったんです。
そして、全てはこの日から始まりました──
この【箱】についてのお話は、今後、不定期で更新してまいります。
これからの時期、引っ越しが増えるかと思いますので、皆様には是非、忙しくても、お部屋を内覧されることをおすすめ致します。
お読み頂いた皆様に、穢れが寄り憑きませんように。
次回は、私の職場で遭遇した怪異についてです──