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鍵士無双  作者: キャットフード安倍
第一部・ローゼン王国編
37/85

四人のマルボロ

 『マルボロ2号、連合国軍が越境するまでは手をだすなよ』


 『本体面するなマルボロB!こっちのことは任せておけ。そんなことよりマルボロCとD、戦況はどうなっているんだ?』


 『こちらマルボロレッド。フリッツは指揮官としてはかなり有能だな。あとクリスティーナ、ルート、アドミン、スレッドの無双っぷりが凄まじい』


 『こっちは殲滅した大公軍の魂を回収し終わってすでにマルボロBのもとへ向かってるぞー。ヘルムートの獣人部隊が脳筋すぎてカイトとトーカは苦労してたけどなー。それから俺が真マルボロだからな!』


 『誰がマルボロBだ!いいかお前ら!この戦い一日で終わらせるぞ!』


 『『『お前が仕切るな!!!』』』


 ヘルマンから奪った「影法師かげぼうし」という影魔法を使って四人になったマルボロたちはすべて本物である。


 「影法師」は自分と同一の個体を作り出す魔法で魔力が続く限り分身体を顕現させることができる。通常であれば一体までしか出せないが分身体をこの世界と固定することで何体でも作り出すことができ魔力消費もなくなる。


 実際のところマルボロだらけの軍団を作ることも可能だがそんなものを他人に見せたら気味悪がられもはや人扱いされることはなくなるだろう。なのでマルボロ軍団は最終手段である。





 「マルボロ様、本当に四人だけで連合国軍一万を相手にするのか?」


 「何を言ってるんだよゲオルグ、戦うのはサクラとアレスそしてお前の三人だけだよ。俺が殺したらヘイトが上がりすぎてすぐに手駒として使えないだろ」


 ゲオルグは何故自分がここにいるのか理解できなかった。アンロッカーズのなかでも純粋な戦闘能力だけでいえば下位にいると自覚しているからだ。


 「安心しろゲオルグ、お前の役目は連中を隔離することだ。土の壁を作ってそれを錬金術で鉄に変える。それだけだ。あ、でも鉄の壁作り終わったら参戦してね」


 「やっぱり戦うのか……、しかし俺に一万の軍勢を遮る程の壁なんて作れるものかね」


 「そんなゲオルグくんには魔力強化、魔力制御が付加されたアクセサリの数々をプレゼントしよう!」





 「練成!」


 全身をアクセサリでドーピングしたゲオルグが地面に手を着き錬金術を行使すると鉄の壁が左右に広がっていった。


 「ゲオルグ、直接鉄の壁を作るなんて凄いじゃないか!」


 「さすが剣術の稽古をサボって日夜怪しげな研究をしているだけはありますね」


 PTメンバーたちはみなサクラの指南を受けているがゲオルグはサボり組のうちのひとりである。


 「あとは連合国軍の到着を待つだけだな」


 『マルボロ!来たわよ!』


 斥候にだしていたハコから連合国軍の越境の報がもたらされた。


 『マルボロBCD!連合国軍の越境を確認した!瞬殺して影移動で合流するからそれまで持ちこたえろよ!』


 『『『俺がマルボロ本体だ!!!』』』


 


 

 


 


 


 

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