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SSR武器で異世界ハーレムを  作者: 黒猫の館
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プロローグ

エロメインで始めたのですが、ストーリー練ってるうちにエロあんまり要らないかなと思ったので一般向けに描き直してみました。典型的な異世界ものですが読んで頂けると嬉しいです。

「犬飼斗真さん、あなたは死にました」


そう俺に告げながら、純白のスーツを着た三十代くらいの男が歩み寄る。

顔は西洋人とも東洋人とも似つかず、オールバックの金髪にひと束の黒髪が前に垂れていた。そしてメガネ越しにはドス黒い瞳が睨み付ける。


てか、は?


「え?死?どういう事?」


大げさな動きで頰に手を添えるスーツの男


「そうですねえ、ゲーム好きの貴方にわかるように言うと、GAME OVER ってやつでしょうか?貴方の人生は終わりました」


何を言っているんだ?この男、そんなの。


「そ、そんな事受け入れられる訳ないだろ」


不敵な笑みを浮かべると男は腕を上げパチンと指を鳴らす。

すると、


ヴォンン!


と音を立てながら空中に大きな画面が映し出された。


『今日発生した、鹿骨市トンネル崩落事故、被害者の中には修学旅行に向かう糸森高等学校の生徒らも含まれており、生存の確率は低いと考えられます。』


そこにはテレビ中継が放映されていて、瓦礫に押しつぶされたバスと屍体らしきものが見える。


『なお、現在わかる情報で、被害者は生徒26名に教師3名、九条絢香17歳、小鳥遊莉華17歳、加藤辰巳18歳、・・・・』


淡々と被害者リストが読み上げられていく、どうにも聞き覚えがある名前ばかりだ。


『犬飼斗真17歳』


『っ!!』


突如走馬灯の様に、脳裏に記憶が過る。


人生で喜ばしい事は何一つなく、クラスではただ根暗な存在。いなくてもいい、まさしく負の象徴たる立ち位置。唯一の友達とも言えた幼馴染の九条絢香も高校に入ると俺を無視し、正真正銘のボッチになった。


そんな俺が修学旅行を楽しめるハズもなく、ギャアギャア騒ぐクラスメイトとは裏腹に、ボッチらしくバスの隅で窓の外を眺めていると事件は起こる。


トンネルに入りかかった瞬間、巨大な爆発音とともにあたりは闇に包まれ、全身が強烈な痛みに襲われた。一瞬聞こえた悲鳴も消え、記憶はそこでプツンと途切れる。


俺は頭に手を添える


「思い出していただけたでしょうか?」


「ああ、結局最後までろくな事が無い人生だったな、全く神様ってのは理不尽なもんだ」


鼻で笑いながら男がくるりと方向を変える


「全くその通りですな、こちらからも謝ります」


「なんであんたが?」


「ん?ああ、そういえばまだ名乗っていませんでしたね」


キュッとレザーブーツで音を立てながら男は振り返り、執事のように腹に手を添えた


「申し遅れました、私は全ての世界の創設者であり、管理者であり、全生命の主である」


顔を上げると男は加える


「まあ、あなたの言う神ですね」


どうにも気に食わない自己紹介だ、どうせ人間の事なんておもちゃ程度にしか考えてないんだろう。それなら俺の人生はさぞかしいいエンターテインメントだったんだろうな。


「それでですねえ、惨めな人生を送らせたお詫びと言っては何ですが、あなたには第二の生を送る機会を与えようと思います」


そしてメガネを押し上げながら男が言う


「もちろんチート付きで」


   ※   ※   ※


神様曰く、幼くして命を亡くした魂は異世界に送り込まれるらしい。そのためクラスメイト達も同じような処置を取らされているとの事。そして、俺が送られる世界は中世ヨーロッパ風の典型的な“剣と魔法の世界”で年齢も見た目もそのまんま。まあ、スペックは悪くないから俺にはあんま関係ないな。


「ちなみにチートの方なんですけど・・」


俺がそう言いかけると地響きとともに目の前の床に穴が現れ、あたりが霧に包まれる。


そして俺の前に現れたのは、巨大な


「ガチャポン?」


神様がそれに寄りかかると眉を寄せながら口を開く


「いやあー、なんというのかなあー、チート無双すぎると異世界の方でも影響がありすぎるからねー、武器っていう形で影響を薄めているんだよ。無敵になってすぐに魔王を倒してもつまらないし」


全くもって正論だ、期待しすぎた俺がアホだった。チートで即ハーレムなんて考えていたが・・・


「ああ、でも安心してくださいね、今ならSSR確定キャンペーンをやっておりまして。確実にいい武器は当たりますよ」


どこかのゲームで見たようなシステムだな。まあ、回しておいて損は無い。


「ふんっっ!」


全身を使って力一杯ハンドルを回すと


ガコン!!


と出口からは虹色に輝く玉が転がり出た。


恐る恐る玉に触れるとそれは激しく発光しあたりを白く包み込んだ


「うわっ!目がっ!!」


「おやあ?これは!!」


気がつくと俺の手には一本、いや、一丁の武器があった。


拳銃の延長線上に刃がつながったような剣であり、銃でもある武器。銃口部分は鎖のような紋章で覆われていて、薄暗い刃の横には紅色で見慣れぬ文字が刻まれている。


見た目に寄らずそれは軽く、木製のグリップは職人さながらの艶を放ち、見ただけで逸物だとわかる。さすがはSSR武器ってとこか。


「あなたは実に運がいい!!」


武器を眺めていると男が突然叫び出す


「それは無限の可能性を秘めた、無類の武器っ!使いこなせれば戦場を無双し、全てを無に帰す力を手に入れられるでしょう!!」


やたら無を連発してるが


「つまり当たりか?」


「ええ!!当たりも当たり、SSR武器の中でも一級品でございます!」


まるで今までの運をこのガチャのため温存したかのようだ。最強の武器に異世界への転移、ならやることは一つしか無い。


今度こそ全てを手にいれる。


女も、金も何もかも。魔族も、エルフも、猫耳娘も、姫騎士も、みんなみんな、犯し尽くしてやろうじゃねーか!金さえあれば奴隷ハーレムだって夢じゃねー。


清く正しく生きようとして良いことなんて一つも無かった。搾取され、大多数のストレスの捌け口にされ、挙げ句悪人として祭り上げられる。


そんな社会に正義なんてある訳が無い!世界が理不尽の上で成り立っているって言うなら、俺は上り詰めてやる!


「おっと、そろそろ時間のようですねえ」


気がつくと、俺の足元は光の結晶に包まれ始めた


「異世界は慣れるまで少々時間がかかりますが、オタクっぽいあなたのことです。流れとか大体分かるでしょう?」


「ああ、大丈夫だ。ボッチ生活でラノベは散々読んだからな」


「そうですか、ではご武運を」


そして消えかかる俺の視界に最後にチラッと映っていたのは。悪魔のような笑みだった

出来るだけ早く更新出来るよう頑張ります!

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