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悪魔の憂鬱  作者: 甲ニ
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最終話


僕はドキドキしながら

右手に馬淵俊雄から受け取った鍵を握りしめていた

目の前に48番のロッカーはあった。

汗で滲んだ手に力を込め

しっかりと鍵穴に差し込んだ

カシャン!と、高い音が鳴った。

僕はゆっくりとロッカーを開け中を覗き込んだ。


中には白い紙袋が入っていた

僕はロッカーから袋を取り出した

ずっしりとした重さが緊張を高めた

ずっと探し求めていたモノをついに手に入れたのだ、ゴクリと唾を飲み込み

紙袋を覗き込んだ。


ん?僕は目をパチパチさせ

もう一度よく袋の中にあるモノを見つめた

それでも僕が想像してたモノは中にはなかった

黒と茶色で、できたプラスチックの物体が5つ入っていた。

僕は1つ手に取ってみた

縦20センチ横5センチ幅が2センチほどの長方形をしていた。

この手に収まる感覚はどこかで一度触った事があるような気がした。


馬淵俊雄は一体何を勘違いして、こんなモノを入れたのだろうか?

僕はその袋を持ち森田くんの家に向かう事にした

困った時は森田くんの家に行く。

僕はいつも、そうしていた。


森田くんの家に向かう途中に

何度か行った事のある

DVDショップが目に入った!

その時、頭の中で何かが閃きそうな気がした

僕は足を止め、DVDショップの看板を見つめていた

なぜか中に入るのは、ためらった。

僕は右手に持っている袋の中に目を落とした

長方形をしたプラスチックの物体が5つ並んでいる。

何ヶ月も前に初めて森田くんとこのお店に来た時の事を思い出した。

僕がDVD鑑賞を始めるキッカケになった記念すべき日だった。


右手にドラマのDVDを持ち僕に「これを創がさっき買った

プレーヤーに入れたら昔のドラマも見る事が出来るんだ」


当時の僕は関心して大きくうなずいていた

続けて森田くんは左手を持ちあげ


「これはビデオテープって言うんだ!でもこれを借りても創の家では見れないからな!」


そのビデオテープとは

DVDの前のタイプのモノだと森田くんは説明してくれた

そして、近い将来このビデオテープ自体が無くなるだろうとも言っていた。


「ほらっ!人間はよ、すぐに新しいモノ新しいモノって求めるんだよ。

新しいモノが良いモノと思ってやがるからなぁ!!

それでドンドン古いモノを無くして行くんだよ。

いずれは自分自身が古くなるのにな」


森田くんはそう言いながら、

ビデオテープとDVDを僕に渡してきた。

僕は「ふ~ん」と、森田くんの話しに関心した。



当時を懐かしみながら

自分の持つ袋に目を戻す

袋にはホコリを被ったビデオテープ達が綺麗に5本並んでいた。

この中に僕が探し求めていたドラマが全話、入っているのだ

このビデオテープを森田くんの家で見せてもらおう。

森田くんの家にはビデオデッキと、いうモノがある。



僕は大通り沿いの道を

のんびりと歩いた、ふと空を見上げると、とても綺麗な青色をしていた。

綺麗な青色が白い雲を新鮮な

魂のように見せていた。

フワフワと浮かぶ雲を見て

今まで回収した魂を、僕は少しだけ思い出した。


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