ホントの気持ち
不定期でうpしています。
希望があれば、続編?や、番外編なども出したいです^^
「あ、あの・・・!私と、付き合ってください・・・!」
これは、私の16年間の中で、初めて口にした言葉だった。
「ごめん、無理。」
「ぁ・・・。」
玉砕。少しも、考える素振りを見せてくれなかった。
「そんな話なら俺、帰るから。」
そう言ってスタスタと歩いていってしまった彼、闇風 月冴。
私、鈴音 逢夢の人生を賭けたチャレンジはここで終了。
「・・・少しくらい・・・考えてくれてもいいのに。」
私は小さくつぶやいて、歩き出した。
月冴は、小学生の頃に家の近所に引っ越してきた子。いわば、幼馴染のようなもの。
いつも優しいから、断るのだって、少しくらい気を使ってくれると思ってたのに。
なんとなく帰りづらくて、帰り道にある大きな川の土手に座り込んだ。
膝に顔を埋め、涙を堪える。
「──む─!逢夢─!」
聞き覚えのある声に、顔を上げる。
「つか・・・さ・・・?」
私を見つけた月冴は、キッと私を見て近づいてきた。
「馬鹿かお前!今何時だと思ってる!!心配させんな!」
月冴は、大きく肩を揺らし、呼吸をしていた。
「・・・なん、でここに・・・?あんたには関係ないでしょ・・・。」
「だーかーら!!関係あるないはどうでもいい!俺がただ心配だったんだ!!」
「・・・え・・・?」
月冴はハッとして顔を逸らす。
「・・・あー・・・。悪い。さっきの、マジでびびった。」
辺りは暗いのに、月冴の顔が赤くなってるの、ハッキリと分かるよ・・・。
期待してもいいの・・・?
「俺、その・・・。あんな事、初めてで。照れている事、ばれたくなくて・・・。」
月冴は赤くなった顔を私のほうへ向けて、小さく笑った。
「俺が言おうと思ってたのに、先越されちまった。」
そして、小さくこう言った。
「俺と、付き合ってください。」
「──・・・はいっ。」
短編なのにより短編。
話をまとめるのが苦手なので挑戦してみました^^
同じ名前の方が居りましたらすみません。