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Mr.NO-GOOD´EX  作者: 慎之介
第十二章:闇の深淵と神々編
42/77

三話

「今、お茶を入れます。そこへ座って下さい」


「はい」


おおう!


女性の部屋!


何か、いい匂いがする様な気がします!


はふはふ!


『落ちつけ、童貞』


うっさい!


あ……あれ?


テーブルに、本棚に……。


ベッドは?


『神に睡眠は必要か?』


ああ……。


えっ!?


初めてが床!?


もしくは立ったまま!?


えっ!?


あ……え~……。


よし!


【どうしたんです? 諦め……】


ありで!


うん! ありで!


【はぁ~……。おや? 今……】


『神の力じゃろう』


メーヴェルさんは、何も無い空間から、カップとポットを取り出した。


そして、ポットからお茶がカップに注がれた。


何でもありか?


【気付いてるでしょうか?】


『いや……』


あ! ちょ!


ドキドキが止まらない!


なんか緊張してきた。


「どうぞ」


「はっ……はい! どうも!」


カップを掴もうとした、俺の手が震えている。


落ちつけ!


落ちつくんだ! 俺!


この時を! この瞬間を待ち望んだじゃないか!


『胃に穴をあけるな』


うっさい! 塞いどけ!


そうだよ! 待ってたんだよ!


この瞬間を、三千五百七十万回以上シミュレーションしたじゃないか!


頑張れよ! 俺!


やれるよ! 俺!


【駄目ですね】


『気が付かんようじゃな』


落ちつけ! 落ちつくんだ!


えっと……まずは……。


え~……。


何するんだ?


『アホ』


あの! あれだよ! あれ!


えっと!


頑張れよ! 俺ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!


え~……。


あばばばばばばっ。


『穴をあけるな! 死ぬぞ! 馬鹿!』


おなっ!


【はい?】


お腹痛い!


【はいはい】


うん?


おおう!?


メーヴェルさんの手が、目の前に……。


えっ?


俺、やられるの?


ええ~……。


ちくしょう! そんな事だと思ってたよ!


ん! ジジィィィィ!


『なんじゃ?』


フィールド!


『いいのか?』


早くぅぅぅぅぅぅぅぅ!


危険です! 俺の命が危険です!


「あっ……嫌でしたか?」


えっ?


手を引いたメーヴェルさんが、少しだけ寂しそうな顔になった。


あれ~?


ジジィ……解除。


「危険はないんですよね?」


「はい。もちろんです」


おお~う。


メーヴェルさんは、俺の頭を優しく撫でる。


何故に?


何がしたいの? この人?


「どうでしょう? これで、少しは欲求が解消されましたか?」


はぁ~!?


されないよ!


「母性に飢えている……と言う事ですよね?」


違います!


いや、違わないかもしれないけど!


もっと……こう……。


あの……。


アダルティーな感じで!


「確か私の元いた世界でも、男の人間は女性に母性を求めて胸を……」


そっ……そうなのか?


【そう分析する方もいましたね。貴方は、純粋な煩悩ですが】


『わしも聞いた事がある。男性の半分以上が、胸に目がいくらしいぞ? お前の様な、下衆じゃなくてもな』


ちょ! お前等!


こんな場面だし、黙れよ!


「やはり、胸がいいですか?」


えっ!?


いいんですか!?


口から血を流し……。


むしろ、体中から血が流れ出しますけど、いいんですか?


フィ……。


【フィ~?】



フィィィィィィィィィィィィィバァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!


キタァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!



これ! あの!



キタァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!



『五月蝿いわ!』


「メーヴェル様! 駄目です!」


ちょ! 五月蝿い!


邪魔するな! エルミラ!


もうすぐ俺に、ヘブンズドアが降臨するんだ!


「そうですか? 私達神には、肉体は付属品ですから……」


えっ!?


好きにしていいんですか?


マジか!


はい! キタこれ!


「でも! あの……レイさんが求めているのも、そういう事じゃないと……」


そういう事だよ!


邪魔すんなよ! エルミ……ラ?


あれ?


【あ……気が付いた】


あれ~?


そういえば、カップが三つ。


『よく思い出せ』


何を!?


『あの部屋から、袖を引っ張られる感覚は……』


ああ! はいはい!


ずっと感じてた……と!


あ~……。



ちぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!



お前いると、何も出来ないじゃんか!


ああ! もう!


はぁ~……。


やってらんね~……。


【こうなる事は】『分かっておった』


教えてよ!


【でも】


何!?


【きっと文句しか言わないし】


『お前を見てると、笑えるしな』


お前らぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!


「あの……レイさん?」


もう、いいよ。


このパターンは、実体験で慣れてるよ。


「女性の胸に興味が無い、なんて言わない。だが、今は情報が欲しいんだが?」


もう、淡々とやりきらないと、大体嫌な目にあう。


うん、これでいい。


はぁ~……。


『説得力ゼロじゃな』


「では、世界の意思が情報を共有……会話を交わせる事は、知っていますか?」


「ああ。それが出来る人間がいてな。教えて貰った」


「私達神は、そのほとんどが世界の意思から生み出されるので、それが読みとれます」


なるほどね。


「その情報網に、悪意……と呼んでいましたね? その警告と、戦う意思がある者に集まる様に情報を流しています」


【それで、エルミラさんは知ってたんですね】


「ここに集う神は、そのほとんどが自分の世界を悪意に滅ぼされた者です」


エルミラの顔が……。


あれ?


「世界の意思がいなくなると、その世界の生物も神も死ぬんじゃないの?」


「いいえ。たとえ、悪意以外の理由で、世界の意思が消滅したとして……。その世界の人間や生物は、エネルギーが枯渇して外の世界にも逃げる事が出来ませんので、死に絶えてしまいますが……」


「神は世界の外に行けば、生き残れると?」


「本当に一握りの、特殊な神だけですがね」


「特殊?」


「ほとんどの神、天使は、常に世界の意思と繋がっています。が、魔力の強さではなく、与えられた役割によって核を完全に分離され、自由意思を与えられた神は、影響をほとんど受けないんです」


なるほど。


「私のように、元いた世界全ての空を管理する神や、エルミラさんのように元々神で無い生物に、核を埋め込んだ場合に発生しやすいですね」


ん?


「人間を神にすると、自由に動く神になると?」


「人間以外に、犬や猫もそうですが、自由意思はほぼ残ります。ただ、与える力や活動範囲でそれを制御する事が出来ますし、働かない場合や悪用する場合は核を消す事も出来ます」


そう言えば、あの人は狐だったもんな。


『人間の神が限定的な力なのは、そのせいじゃろうな』


まあ、五穀豊穣で悪さは出来ないよね。


「じゃあ、メーヴェルさんやエルミラみたいな神様は、ここにいっぱいいるのか?」


「いいえ……。ほとんどの場合、あれに吸収されたり殺されます。私達は、たまたま生き残ってしまったんですよ」


あ……。


メーヴェルさんは、多分涙を我慢したんだと思う。


「私は、元の世界で一番厄介と判断された様で、罠にはまり世界の外へ投げ出されました」


「私は逆に戦力外とみなされて、意思様に強制的に世界の外へ……」


可愛がられてたのかな?


【犠牲にならない様に、退避させてくれたんでしょうね】


しかし、神にもいろいろ居るもんだな。


おっと、そうだ。


「ここに、マサキ:シンドウって最強の神と、アストレアとユーノは所属してるんだよね?」


「マサ……ああ、最強の破壊神と双子神ですね?」


「そう! それ!」


てか、アストレア達って双子?


外見は全く似てないぞ?


「あの二強は、別の組織に属しています。もちろん、敵ではありませんが」


二強?


てか、はいぃぃぃぃぃぃ!?


別の組織?


いやいやいや!


これいいの?


師匠達の敵になるとか、有り得ないからね?


「彼らの目的は、悪意の戦いだけではなく、世界全ての管理も含まれます。つまり、選ばれた神のみなんですよ」


選ばれたか……。


あれだね……。


『お前は選ばれんじゃろうな』


師匠の口ききでも、無理そうだよね~。


てか、俺神じゃないし。


「面識でもあるんですか? レイさん?」


「ん? ああ。その最強が、俺の師匠なんだよ」


えっ?


なんで、二人ともビックリしてるの?


えっ? なに!?


「なるほど、特別な人間ですね」


「凄いです! その方は悠久の時をかけて、限界を超えた最強の神と聞いていますよ!」


「まあ、最強の死神だからね」


何故か俺は、自分の事じゃないのに少し気恥ずかしく嬉しかった。


しかし……。


「エルミラ? 限界を超えたって、何?」


師匠は元々かなり強いよ?


「えっと……限定された力を……う~ん」


悩みこむなよ。


自分で言ったんじゃないの?


「それは、私から話しましょう。直接見たわけではありませんが」


エルミラを見かねたメーヴェルさんが、フォローを……。


「先程言ったように、人間が神になるという事は特別です。彼は、世界の意思そのものを吸収しましたが、人間がいきなりそんな力は制御できません」


そりゃそうだ。


あれ?


あ……そうか。


俺の中で、一つの答えが導き出された。


師匠の剣技は、格上相手の技。


元々、人間が格上の相手と戦う為の技だったんだ。


それを、師匠は神のレベルでさらに磨き上げた。


だから、俺が使っても化け物どもと戦えるのか。


「その力を完全に使いこなした上に、特別な剣技で瞬間的に何倍にも技を高めているとききます」


何倍?


【あ! そう言えば、世界三つ分の悪意!】


ああ!


そうだよ!


完全体になって無かったけど、師匠はいともあっさり自分の三倍の魔力を消し飛ばした!


よく考えれば、とんでも無い事じゃん!


『お前が使って、神と戦えるんじゃ』


元々最強なら、敵が多少強くても負けないよね~……。


流石は、どチート!


『何億年も戦った成果じゃ。ズルではない』


まあね。


「レイ君も最強の破壊神のように、何倍もの力を?」


え~……。


「短い時間だけどね。てか、破壊神? 師匠は死神だろ?」


「いえ、破壊を司る神ですよ?」


んん!?


あれ?


「死神は、私達組織のトップたちの呼称として使われてもいますが、実際に生と死を司っているのは、魂の故郷に居ると言われている最高神だけですよ? もちろん、戦いの場に出向ける存在では無いらしいですが」


え~っと……。


ええ~っと。


俺は、どう理解すればいい?


え~。


そう言えば、師匠は自分を神と思ってないふしが……。


【そうなんですか? 何故、そんな勘違いを? 名乗って無かったんですよね?】


え~……。


あああああああああああ!


ジジィ! コラ!


『ぬう!』


てめぇぇ! クソジジィ!


死神つったの、お前じゃねぇぇか!


死神と呼んだ、根拠を出せ! ゴラアア!


『た……魂……魔力を操作出来て……。あの……なんじゃ』


早く言いなさいよ!


言ってみなさいよぉぉぉぉぉって!


『敵を、一撃で死に至らしめる力があってな……その……』


お前ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!


【勝手に呼称していたんですね?】


『ま……まあ』


おまっ!


死神じゃないじゃん!


破壊神じゃん!


てか、秘言も間違えてるじゃん!


『あれは……わしが魔剣にこめた言葉じゃ』


結局全部お前かい!


俺! 何年間、自分の師匠を勘違いしてたんだよ!


馬鹿か!


『し……仕方ないじゃろうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! あのお方は名乗らんのじゃ! 呼称ぐらい必要じゃろうが!』


来たよ……逆ギレェ。


謝んなさいよ!


まず、謝んなさいよ!


『はいはい! すまなんだ! すまなんだ!』


許すか! ボケ!


す! み! ま! せ! ん! でした!


私は、エセ賢者です!


はい! リピートアフターミー!


『……死ね、クソガキ』


謝れよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!


せめて、ちゃんと謝れば許せた!


言うに事欠いて、死ねってか!


お前が死ねよ! こらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!


「あの? レイさん?」


「なに? エルミラ?」


「凄く眉間に皺が……。どうかしましたか?」


ええいもう!


ぜっ……たい! 謝れよ! クソジジィ!


『……』


「すまない。少し、勘違いをしていた。師匠は、自分の事を神とは名乗らないからな」


「そうですか」


取り敢えず、落ちついて……。


【まあ、重要な事は残ってますからね】


「大体分かったんだけど、一番聞きたい事が」


「なんですか? レイ君?」


「俺は、何故ここに? てか、瀕死だったのに回復してるんだけど、それもそっちで何かしたのか?」


そう、俺はあの時死ぬはずだった。


俺は、何で死ななかった?


「瀕死だったのは初耳です。我等の長が、フィールドに包まれた貴方を狭間で見つけ、あの場所へ誘導したと聞いています」


ん?


「魔力が尽きてたはずなんだけど……。ここの庭で目を覚ますと、魔力が補充されてたんだよ」


「それは……長でしょうか? いえ、それならばそう私に伝わるはずです。何より、誘導したのは遠隔で行ったはずですし……」


あれ?


「伝わるって?」


「人間の魔法で言う、念話で指示を受けました。その際に、貴方を誘導した情報を全て受け取ったんです」


嘘って感じじゃないな。


ここの神に、助けられたわけじゃないのか?


となると……。


【死神さ……破壊神様でしょうか?】


いや、すぐには動けないはず……。


『女神達か?』


それも、無くはないけど……。


何で、目を覚ますといなかったんだ?


嫌みの一つも言っていくはずだよな?


【分かりませんね】


『緊急の用事でもできたか?』


分かんね~な。


「以上ですか?」


あ!


「ここは何処? どっかの世界? そして、何故言葉が通じてるの?」


「あ、そう言えば、レイさん普通に喋ってますね」


「ここは、長が時空の狭間に結界を利用して作り出した、異空間に近い場所です。そして、貴方が喋っている言葉は、神の世界で使われるごくごく標準的な言語だからですよ」


へ~……。


新しい世界じゃないのか。


『まあ、場所はどこでもいいじゃろう』


そうなんだけどね。


【死ななかった以上は……】


まあ、敵を倒す為に動くしね。


効率よく戦える上に、仲間まで出来たと思えば……。


いい事だな。


【そうですね】


何より……。


【はい?】


二人っきりにさえなれば、メーヴェルさんと!


うん! これは狙える!


【また~】


尻軽じゃなくて、疎い!


うん! 俺には理想的だ!


いいね!


『電撃で感電死するぞ?』


はははっ!


人間には、死ぬより大事な事があるんだよ!


【えっ? それが、大事なこと?】


揉む!


せめて、揉みしだいてから死ぬ!


『はぁ~……』


「で? 終了ですか?」


え~……。


あ!


「神様や天使のランク付けや、強さがよく理解出来ないんだけど?」


「そうですね……」


俺は自分の知っている魔力……。


師匠やミルフォス、そして悪意共から感じた魔力の強さを基準に、頭の中で情報を整理する。


やはり、頂点は世界の意思。


神達は、主と呼ぶのが普通らしい。


その下に、上級神中級神下級神。


さらに下が、上級中級下級天使。


ただ、世界によってそれがいなかったり、魔力の強さも決まっていないそうだ。


エルミラは下級神だったらしいが、多分上級天使のミルフォス達より弱い。


そのかわり、俺の世界には上中下すべての神が居なかった。


平均すると、S×三クラスは中級神にあたるらしい。


S×五は上級神。


下級神にいたっては、普通Aランク前後だそうだ。


俺の世界の天使どもが、強過ぎるんだ。


アホか!


Sランクって、ガチンコで神様じゃん!


何億匹倒したんだよ!


それも、上級神や主神とかって……。


勝てるか!


馬鹿なのか! ちくしょう!


【勝ちましたけどね】


うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!


『逆に、何故お前が人間かがわしには分からん』


うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……ちょ!


俺! 人間だもの!


はぁ~……。


「以上ですか?」


「まあ、だいたい。また、何か聞きたければ聞くよ」


「何時でもどうぞ」


****


俺は、席を立つ。


だが、すぐに呼び止められた。


「あ……そう言えば、人間の貴方には部屋と、ベッドが必要ではないですか? 眠りますよね?」


眠りますよ!


神様と一緒にするな!


「必要です」


「では、用意しますので、しばらくここで待っていて下さい」


「はぁ、お願いします」


「エルミラさん? 手伝ってくれますか?」


「はい」


ふぅ~……。


食住が確保されただけ、幸せか……。


うん?


メーヴェルさんだけが、部屋を出る前に振りかえり再び俺に近づいてきた。


「あの?」


そして、俺の貴方を撫でる。


この目は……。


「私は、私の世界の人も動物も神や天使も……。愛していました……。人間も大好きなんです」


母親が子供を見る目か?


【愛情が深かった……。だからこそ、悪意が許せないんでしょうね】


「ごめんなさい」


そう言ったメーヴェルさんの目には、悲しみが感じられた。


はぁ~……。


『愛する者を奪われた痛みか』


【きっと、人を含めた全てが愛おしかったんでしょうね】


あ~あ……。


ああ! もう!


あんな目をした女を、襲えね~じゃん!


ちくしょう!


【襲うつもりだったんですか? クズの人?】


『止めておけ、犯罪者』


犯罪者じゃないよ!


てか! ジジィ!


『なんじゃ?』


謝んなさいよ~!


『覚えておったか』


まだ、正式な謝罪を受けてません!


『もう、時効じゃ』


はぁ~!?


『そして、タイムオーバーじゃ! もう五分早ければ、謝ってもよかったんじゃがな~』


この……クソジジィ!


はぁ~。


もう、こいつ嫌だ……。


『わしだって嫌じゃ!』


はぁ~。


やってらんね~……。

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