暴言
もっとはっきり言ってやったらいいのに。
連中は不快だと。
彼らの言う言葉にも確かに一理はある。
しかし彼らがひとつ意味のあることを言うためには、三つの誤りを犯し十の不要な毒を吐く必要がある。
ならなんでそれに我慢して、そのひとつを掬い取らなければならないんだ?
中学校の教師は、話を聞かない生徒に言うことを聞かせるためにこう言った。
「本当に賢い人間は、どんな馬鹿な人の話からも学びを得る」と。
私は、賢いならば、賢い人のもとにいって、もっと多くの学びを得るだろうと思った。
同時に、愚かな人しかその場にいないのなら、確かに我慢して話を聞き続けるしかないかもしれないとも。
あぁ、いるじゃないか。賢い人が。紙として。いくらでも! ならなぜ、愚かな肉の塊の声に耳を傾けねばならないのか。その塊が、私という肉の塊を見てくれるわけでもないというのに。その他大勢の肉の塊に向かって話しているというのに!
健全とか不健全とか、そんな話はうんざりだ。
この世は端からくそったれだ。わざわざ理屈を述べる必要はないけれど、誰も聞いたことのない理由付けをしてやろう。
科学技術は奴隷制なしに発展しえなかった。古代ローマを経由せず、どうやって西洋と中東は発展しただろうか! しかし、古代ローマの発展を支えた奴隷たちは、果たしてその貢献に見合った報酬が与えられただろうか。当然否だ。彼らはまだ報酬を受け取っていないし、永遠に受け取れない。全員死んでしまったから。そのほとんどは、奴隷のまま。
だからこの世はクソだ。この世で幸せに生きている連中は、数えきれない不幸、不公平、不正義の上にその幸せを築いている。そしてその罪を償う機会はもう失われており、その借金は返済不可能なほど利息が膨れ上がっている。
そう。これまでの歴史上、その正当な苦労や努力が報われなかったすべての人の代表者気取りをこういうだろう。
「こんなクソみたいな世界、滅びてしまえ!」と。
私は加害者代表としてこう言おう。
「お断りだ! 俺たちはこのクソみたいな世界を続けていく! 俺たち自身のために!」
だからこの世は端から健全ではないのだし、クソだし、公平でもなければ真なる幸福なんてものはない。すべては手遅れだ。
ある純粋な馬鹿はこう言った。本当の幸福は、誰の不幸の上にも成り立っていない幸福だと。手遅れだ! 俺たちはもうすでにあまりに多くの不幸を生み出してしまった。俺たちが俺たち自身を騙したとしても、土の下に埋もれた怨嗟が俺たちの夜を眠れないものにすることだろう。
あるいはお前たち自身が、ちょっとしたことをきっかけに、土の下に埋もれて、誰かの不幸の上に幸せを築いた連中の睡眠をそのだみ声で妨害することだろう!
あぁこの世に呪いあれ。
大丈夫だよ。君の言っていることは間違っていない。
そのままでいい。君がずっと我慢していたこと、全部吐き出しなよ。
確かにこの世はクソだ。君の言うように。
そして君自身も、嫌と言うほどわかっているだろうが、立派なクソだ。特大の。
あぁ、大丈夫。そのうえで言ってやろう。連中はひどい。ひどすぎる。
もううんざりしたんだろう。連中を説得したり、連中と仲良くすることに。
どうせ連中は君のことを理解なんてしない! 君に利用価値があるなら近づくが、なくなれば去っていく。それだけのことじゃないか! なぜ彼らの善性を信じ続けたんだ? 君の愚かさを見ていると、僕はこの世が気まずく感じる。酸っぱいみかんみたいだ。食べられなくもないが、もうひとつ皮を剥く気にはならなくなる。でもそうしないことには、人生は進まないんだろう?
なら、いいじゃないか! そのミカンを連中の顔に投げつけてしまえ! どうせ当たりっこないのだから。当たったって、君が投げたって連中は気づかないぞ。
君の上品さにはうんざりだ。そこまで言ったなら、拳を握ればいいのに。なぜそうしない? あぁそうさ。君は臆病だ。どこまでいっても、君はチワワみたいに、吠えるばかりで噛みつかない。
黙っていたらどうだ? そうしたら、こんなに傷つくこともなかったろうに。




