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作家性
概念は曖昧なまま。
定義する必要もなく。
言葉は欲望を満たすために。
効率よく。
だから私たちは読まれるために書く。
評価され、愛されるために。
時にはそうして自らの愛したものを軽蔑したものの下に置く。
そうしなくては、努力がすべて無為になってしまうから。
私たちはそうしてできた新しい序列に満足している。
ちょっとした不快感はあるがそれでも、私たちは受け入れている。
有象無象の上に立つ。
自己満足を捨てることができたものとして。
他者に奉仕することの喜びと価値を知った者として。
阿るものではなく、合わせるものとして。
私たちは読者に寄り添い、その対価として愛を受け取るのだ。




