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倦怠
面白くない。
面白いものはたくさんある。
くだらないものも、くだらなくないものも。
相対性の中に埋もれていく。
狭い世界。狭い視野。狭い価値観。狭い展開。
それが意味であり価値であったような気がしている。
広がった世界は意味を失った。
意味を得ている者たちの意味を認められない。
その努力と豊かさは感じられるというのに。
すべては比喩に還元されていく。
そこにあったものはすべて失われていく。
あったものよりもなかったものの方がきっと価値は高いから。
君はいつも影になっていく。
具体的な姿を描けば描くほど。
それは遠く隔たってしまう。
物語が形をなせばなすほどに。
その整合性がより重要になるほどに
その原型は損なわれ。
波にのまれる砂の城のように崩れていく。
ここには何もない。
砂漠の上で寝そべっている。
かすかな予感だけがある。
短く細い草が生えている。
無秩序な世界など求めていないから。
自らの生命と利益からは離れられないから。
私にできることはきっと何もないけれど。
影を追い続けようと思っている。




