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風の精霊

作者: 草鹿午午
掲載日:2023/02/01

 むかしむかしあるところに、二人(ふたり)のおじいさんが()んでいました。


 ある()、おじいさんが(やま)(のぼ)っていると、(あし)をすべらせて(ころ)んでしまいます。


 すると、(かぜ)精霊(せいれい)(あらわ)れて、おじいさんに(ふた)つの(くつ)()せました。


「あなたは、このままだと(たに)まで(ころ)がり()ちてしまいます。

 ()ちない(くつ)と、(そら)()(くつ)、どちらがほしいですか?」


 おじいさんは、(たに)()ちたら大変(たいへん)だと、()ちない(くつ)をもらいました。


 おじいさんは、(たに)まで(ころ)がってしまいましたが、(くつ)のおかげで、(ふもと)まで(かえ)ることができました。


 (かえ)ってきたおじいさんは、(かぜ)精霊(せいれい)(まつ)ろうと、もう一人(ひとり)のおじいさんに、(やま)のできごとを(つた)えました。


 しかし、欲張(よくば)りなおじいさんは、反対(はんたい)しました。


本当(ほんとう)(やさ)しい精霊(せいれい)なら、自分(じぶん)にも(なに)かくれるはずだ!」


 そういって、欲張(よくば)りなおじいさんは、(もり)ではなく(やま)()かいました。


 あまり(やま)のぼらないおじいさんは、(よる)(くら)足元(あしもと)()えず、(ころ)んでしまいます。


 すると、人影(ひとかげ)(あらわ)れて、おじいさんに(ふた)つの(くつ)()せました。


欲張(よくば)りなじいさん。

 おまえは、このままだと(たに)まで()(さか)さまだ……です。

 (ころ)んでもへいきな(くつ)と、(たに)のうえまで()べる(くつ)、どちらが()しい?」


「と、()べる(くつ)だ!」


 間一髪(かんいっぱつ)、おじいさんは(たに)におちても、(くつ)のおかげで、(そら)()べました。


 (おどろ)いたおじいさんは(よろこ)んで、()()けるまで()(つづ)けました。


 ()(のぼ)ると、()えてきた(くも)に、おじいさんは(ちか)づきたくなりました。


邪神(じゃしん)()かれた悪霊(あくりょう)めっ!」


 天使(てんし)さまは、(そら)(ちか)づく不届(ふとど)きものを(あたま)()()としました。


 こうして、(もり)邪神(じゃしん)()かれ、夜道(よみち)(ある)き、(てん)(ちか)づく(わる)(ひと)はいなくなったのです。


 それでも、悪霊(あくりょう)ですから、(いずみ)(すずめ)のそば、(さくら)(やま)など、いろんな場所(ばしょ)(あらわ)れるでしょう。


 ですから、悪霊(あくりょう)にならないよう、ものをもらっても、欲張(よくば)ってはいけないのです。


 めでたしめでたし。




















                        (死者:非人間一名)

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― 新着の感想 ―
[良い点] なんかまとまってる感が出て、文章力の高さを感じました。素敵な小説をありがとうございました
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