第3話 このあと、リーダーは頭痛で寝込みました。
【サウスレイク国、ネクトが借りていた家にて】
「もう、ネクトのやつ!! どうしてアタシを置いて国を出ちゃったのよ!!」
空っぽになった家で、アタシは居なくなってしまった男の悪口を叫んでいた。
「ホントに、しんっっじられない!! どうして幼馴染のアタシを置いていけるわけ!?」
ネクトが王女様にえっちなことをしたせいで、王様が怒って彼を国から追放することになった。
それだけでもアイツを引っ叩きたくなるぐらいアタシは怒っている。
だけどそれ以上に腹が立っているのは、アタシを置いてけぼりにしたことだ。
「せっかくアタシが、旅に付き合ってあげようと思ったのに!!」
ノーバディのパーティリーダーであるクリスタが、ネクトに追放宣言をするちょっと前。
アタシは事前に手を回して、この家を片付けてあげた。
べ、別にこれは嫌がらせなんかじゃないわよ!?
ネクトは嫌なことがあると、駄々を捏ねてその場を動かなくなる。
だからアタシが彼の代わりに、冒険の準備を整えてあげただけ。
「なのにどうしてなのよ、ネクトぉ……アタシと一緒に冒険するのが、そんなに嫌だったの……?」
小さい頃に約束したじゃない。アタシがネクトを旦那さんにして、幸せにしてあげるからねって。
なのに大人になったら、アタシのことを段々と避けるようになって……。
たしかにアタシは、もっとネクトと仲良くしたくて、つい意地悪を言っちゃうこともあった。
でもそれは全部、愛情の裏返しだったんだよ?
「新天地でネクトと一緒に暮らすために、自分の家を売ってまで資金を作ってきたのに……いったいどこへ行っちゃったのよ、ネクトぉ……」
ちょっとえっちで、女の子とお金にだらしないネクト。
だけどアタシにとっては掛け替えのない大好きなヒト。
ネクトが魔王を倒しに行くって言った時だって、アタシは頑張ってついていったのに……!!
「絶対に諦めないわよ、ネクト。アタシは深炎の魔女、ノエル。一緒になるためだったら、地獄の果てにだって追い掛けてやるんだから……!!」
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