女王と魔法の鏡
登場人物
鏡;スーパー系が好きな作者 女王:リアル系が好きな作者
とある王国のとある城、その地下にある秘密の部屋に鏡は保管されていた。
「あぁ・・・鏡よ・・・」
その鏡の知恵を手にした古き王はたちまち狂いだし、城下に圧制を敷いたと言う。
「この私に教えておくれ」
鏡に魅入られた忠誠の騎士は国と王を裏切ったと言う。
「この世で一番・・・」
そんな鏡に一人の女王が一つの質問をしようとしていた。
「この世のSF作品の中で一番強い機体を教えておくれ」
「おかしいやろ!」
鏡から突っ込みが出た。
「いやおかしいやろあんた!そこは世界で一番美しい女性が誰か尋ねるとこやろ!?」
「あら、もう女王という地位に居るのだから誰が美しいかなんて関係ないでしょう?」
鏡はあきれた。過去の質問者達は総じて自分の出世欲や自己愛に因る質問をしてきた。
が、鏡は何でも知っている魔法の鏡などではなく、ただの喋れる鏡だと知った途端に罵声を浴びせ怒り狂った者や失意の中に落ちていった者ばかりだ。
「まぁええわ。んでなんやっけ?一番強い機体?」
「そう。私はSF作品が好きなのだけれどもね。そういう類の論争は絶えないでしょう?」
「いうても自分はそれほどSF詳しくないしなぁ・・・知っとるのだけで言えば・・・やっぱりガ〇バスターかね」
「ガンバ〇ター!いいわね!いい選択よ!・・・でも私はディル〇ィングやアーマードト〇ーパーのような武骨な感じが好きなのよね」
「自分の好みはスーパーロボット系やしなぁ・・・リアル系は少し知識が無いんよなぁ・・・」
「SF作品ではないのだけれどもノゲ〇ラのエクス〇キナもいいわよ。全にして一、一にして全・・・すばらしいじゃないの」
「そりゃわからんでもないけど・・・武骨なんが好きなんじゃなかったんけ?」
「武骨な方が好きなだけよ、なにもストイックな感じやヒロイックな感じが嫌いなわけじゃないしむしろそっちも大好物よ」
「大食らいなんやぁ」
「女性に対して大食らいとは失礼ね」
「あぁ悪い悪い。・・・んでまぁ・・・結論から言えば自分の中では純地球産ならグレートガン〇スター、外宇宙の技術ならゲッターエンペラーってところかねぇ・・・地上専用ならそうさね・・・ディ〇フィングも捨てがたいが・・・やっぱ黒栗やな」
「黒栗・・・いいわね!二次創作じゃホワイト・グ〇ントとの戦闘もそこそこ需要があるし・・・でもゲームまでありならやっぱりア〇ビスとかナイン〇ール・セラフとかも推したいわね・・・」
「最近はあんまりSF物の作品も90年代に比べたら減って来たからなぁ・・・」
「そうねぇ・・・随分と減ったものねぇ・・・」
暫くの沈黙
「結局結論らしい結論を出しても個人の思い出補正とかも強いからなぁ・・・結局は自分が一番強いと思った機体が最強なんやなって」
「そうね・・・私も一番強いかどうかだけじゃなく自分の好きを大切にしているものね・・・早く国家事業として継衛の建造を急がせないとね」
「いやそれはやめた方が・・・」
「大丈夫よ、あの人もシド〇ア好きだからきっとわかってくれるわ。それよりも、今度ここに来る時には百合のお話をしましょう」
「えぇ・・・」
数週間後、女王は王妃の座を剥奪され、城から離れた教会に隠居させられたそうだ。原因は王との仲違いらしいが・・・それは鏡の知る所ではなかった。