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詩など(象徴詩)

ナイチンゲールがさえずって

作者: 檸檬 絵郎

※ ナイチンゲール=よなきうぐいす


 ナイチンゲールがさえずって

 青のとばりはまっくろけ

 蛙のつぶらな瞳と(ほほ)

 (よる)の女神は微笑する

 昼間とびかう無邪気な鳥も

 (よる)はすやすや夢のなか

 ぽっかりあいた穴の内側

 満たす明かりをもとめてる


 バルコニーのその向こう

 しろい指先ちらちらゆれて

 寄るはふたりのからだごと

 うるおい満ちたべにのいろ


 寄ればよるほどはなれゆく

 羽毛は(とこ)へ舞いおりて

 きせきのしるし風ゆらす

 喜劇のように狂いゆく

 くれない触れたそのときに

 生まれたものは蜜蝋(みつろう)

 青い炎とあいなって

 二対(につい)の羽を溶かしゆく


 くれない触れたその熱で

 生まれて消えたこのきせき

 変わることない永遠の

 しるしは風に()みてゆく

 ()ればよるほどほつれゆく

 (つた)をいくどもからませて

 月の明かりが照らしだしてる

 今宵は(とこ)に尽きぬよう


 ナイチンゲールがさえずって

 夜の女神が微笑する

 くれない触れたそのときに

 キスは生まれて消えてゆく

 きせきのしるし風に吹かれて

 今宵は(とこ)に尽きぬよう

 (とこ)を離れたそのあとさえも

 変わることない永遠よ

 ヒバリとびたつその頃にはもう

 見えることない蜜蝋の

 青い炎は風をゆらして

 たしかな(よる)を残してく

 





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― 新着の感想 ―
[良い点] 韻を踏む綴り方がユーモラスであり、切なく響きます。 檸檬さんの詩は素敵です。 [一言] 小説情報を読まないで、すぐに本文から読みました。ナイチンゲールだけだったら解りませんでしたが、ヒバリ…
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