ニラニウス学園-終
「バブルストライック!!!」
「ぜばぁ!!」
「おいスズト!起きろ!!」
「あばあばあばあば(がくがくがく)」
窓ガラスを勢い良く割ってスズトの部屋に侵入し、スズトの胸ぐらを掴んで揺らしまくるラーヴァ。
「ぐぐ……何でラーヴァがここに居るんだよ?」
「ああ、それなんだがな。一気に説明するぞ。ついてこい」
~説明中~
「成る程……そりゃまた厄介だな。まぁ、北の魔王の城に攻め混む理由がこのタイミングで出来ただけ、ましだな」
「あぁ?人一人取り返すだけなのに、そんな大事にする気か?」
「ああ、この機会だ。北の魔王を潰す。北の魔王は時々大規模な戦争をお越し、人間にもまぁまぁな被害を出し続けてる。」
「まぁ……攻め混むのは良いが、倒す算段は有るのかよ。この程度の理由で攻め込めるなら何で今まで攻め混んでない?……北の魔王の武力が強すぎるからだろ」
「……相変わらずはっきり言うな。まぁ、今のこの国は昔と違ってそれなりに力を付けたが、戦闘凶の北の魔王と、その幹部達には流石にまだ勝てないだろう。あいつらは根っからの武闘派、戦闘能力だけならこの世界でもトップクラスだ。」
「だろ?なら無理じゃねぇか」
「そうだ、この国の力だけならな。……どこかの国か勢力…それも「魔王」クラスの兵力を持ってて……簡単に力を貸してくれる所は無いかなー?」
「よっしゃ!学園生活満喫しよ」
「(ガシッ!)ちょっとまていやラーヴァさん…」
「離せぇ!俺はニラニウス学園に戻るんだ!帰って生徒会長とカップルになるんだぁ!?」
「落ち着け!錯乱してるぞ!」
「また厄介な事に協力させるつもりだろう!!嫌だ!もう嫌だ!!この小説のあらすじをお前は見てねぇのか!?ほっこりホカホカだぞ!このままじゃ数少ない読者の皆様が離れていっちまうだろうが!!」
「その前にバトル物だ。この作者は恋愛物等は書けずバトル物しか書けない。バトル物すらおぼつかないんだ。……まぁ、お前が断っても、魔王城に正式に依頼しとくけどな」
「ちくしょおおお!!!」
真夜中の城に、ラーヴァの絶叫が響き渡った。
「つーことになりました。」
「……つまり北の魔王と戦うことになったと」
「……はい」
スズトに学園での出来事を伝えたラーヴァは、再びニラニウス学園に戻ってきていた。そして現在、琴子の部屋でムガイと向かい合って話をしていた。
「はぁ……、北の魔王と戦うとなると、かなりの激戦が予想出来ます。こちらも万全の状態で臨まなければ。」
少し疲弊しながらも、なんだかんだで言うことを聞いてくれるムガイはそう言った。
「スズトとかに前線任せて俺らは後ろでぺちぺち援護していれば良いなら楽なんだがな。スズトの野郎が許してくれねぇだろ」
「「王国の盾」と「王国の剣」があるフィンセもかなりの武力を誇りますが……、やはり北の魔王と戦うとなると力不足でしょう」
「まぁ、そうだよな。俺達が前線に力貸さないと、確実に力押しで負ける。」
「じゃあ誰を配置します?取り敢えずガイムは確定で…」
「お前ガイムには厳しいよな」
「まぁ、彼はゴキブリですから。これくらい厳しいほうが良いんですよ」
「ゴキブリ並の生命力とかじゃなくて!?ガイム自身がゴキブリなの!?」
「まぁ冗談はさておき……」
「冗談にしても酷すぎんだろ……。おい、ちょっとまて。外が明るくなり始めた!琴子が起きる可能性がある!続きは後からだ!」
「了解しました。それでは私は部屋に戻ります。」
「おう、すまねぇな。来てもらったばっかりなのに」
「いえいえ」
そう言ってムガイは琴子の前から姿を消した。
「ったく……魔王と戦う事になるとは……」
ラーヴァは心底嫌そうにそう言うと、ベッドに倒れ混んだ。
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