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もしかしてですがニートですか?

 メイドさんたちを味方につけて、はや三日。


 すっごく情報が集まりました。


 …あれだね!すごいね!メイドさんたちめちゃくちゃ優秀だね!


 井戸端会議のオバチャンみたいな野次馬精神と、メイド修行で培ってきた聞き耳スキル…。そして、足音なく移動する術…。機械のように正確な記憶力…。


 もうね、ほんっとに尊敬するよ!


 今日だけで、たくさんのことが分かったよ!

 エドウィンさんのお家事情から好きな食べ物、小さい頃に好きだった絵本に、お気に入りのメイドさんまで!



 …そうなの!

 お気に入りのメイドさんがね、いるみたいなんだよね…!


 いや、まだ望みはあるっ…!


 だって、ね?…ほら、そのメイドさんがエドウィンさんのことが好きとは限らないでしょ?いくらエドウィンさんがカッコよくて可愛くてキラキラで一目惚れするほど素敵でも、身分差とかあるし!


 …だから、私にもまだ希望はあるのっ…!!




 …とりあえず、あれよね。まずは調査よね。

 調査対象は『キャシーさん』。公爵さま付きのメイドさんだから、お屋敷メイド(情報のプロ)のみなさんはあんまり知らないみたいなんだよね…。


 よし、エドウィンさんとどんな関係なのか、とことん調べてやろうじゃないのっ!!



 *


 ―――どうしようっ!まさか、こんなことになるなんて…!!

 あいむまいぎんぐ…。



 キャシーさんを調べるにあたって、公爵様のお部屋を訪ねた。公爵様がいるのは本館の2階。使用人である私の部屋や、厨房などがあるのは地下1階だから、階段をちょっと上がるだけだよね!


 …と思ってました。…はい。そんな上手くいくはずがないですよね。


 残念ながら、公爵様はまたまた王宮へ出掛けていてお留守!代わりに片眼鏡をかけた執事さんがいらっしゃいました。


 …いや、会うのは初めてです!けどね、見た目でわかるんだ。彼は絶対に執事だっ!!



「おや、あなたは…」


「はじめまして!姓は上田、名はみどり!日本という国から来ました!よろしくお願いします!!」


 挨拶大事。これ絶対。


「あなたが…!」


 執事さんは、嬉しそうに目を細めた。


「はじめまして。わたくし、このローズベルト公爵家の執事を任されています、須藤と申します。本日は旦那様になんの御用でしょうか?」


「あ、はい!キャシーさんという方とお話がしたいのですが、公爵様付きのメイドさんだと聞いたので…」


「ああ、それでですか!」


「え…?」


「いえいえ、なんでもありません」


 須藤さんは、何かを思い出した様子だったのに、すぐに何事も無かったかのようにクイッと片眼鏡をあげて、取り繕ってみせた。


「…?」


「キャシーというメイドですが、本日は別棟にいらっしゃいます」


 え、別棟?公爵様付きのメイドさんが?


「旦那様が、坊ちゃんへのお相手にと取り計らったのです」


「…!?」


 公爵様がエドウィンさんの結婚相手にキャシーさんをと取り計らった…!?


「坊ちゃんは、週に2回ほど王宮へ呼び出される以外はお部屋に閉じこもっておられるので」


 え、ちょっと待ってそれだめなやつ!ほぼニートじゃんか!『用がなければ家を出ない』そして『部屋すらも出たくない』!!


 …いや、この世界では貴族というだけで仕事しているようなものだけれども!!メンタル的ニートじゃない!?



「ウエダ様も行かれてみては?」


 …え?どこに…?まさか…。


「別棟へはこの廊下をまっすぐですよ」


 よしっ!行こうっ…!!


 即決なのはよきことかな!!うじうじ悩んでたって仕方がないよ!!会って真実を確かめるんだっ!!



 ―――はいっ!あいむまいぎんぐなう!!



 え?何語を喋っているのかって?それはもちろん…。


 日本語だよっ!!


 …あ!…違う違う!違うんだ!英語だよっ!!



 コホンッ!英語がわからない人のために日本語で言い直すよ!


『私はただいま迷子中ですっ!』

 独り言を言うくらいには余裕があるけれど、ほんとにどうしようっ…!


 あっちへうろうろ、こっちへうろうろ…。



 なんで迷子になったんやー…?私はどこへ向ってるんじゃー…?

 須藤さん、まっすぐって言ったやんけ!これは、どうすればいいでごさんすか…!!


 私は何県民なんだろうというどうでもいいことを、頭の片隅で考えながら足を進める。


 せめて誰か人がいればなあ…。

 人っ子一人見つからないよ!


 そろそろ帰ろうか、いや帰り道はどこだ?…と思ったその時!

 突然に目の前の扉が開いた。そして…。


 ガチャ…―――ゴンッ…!!


 当然のように、頭をぶつけた。


 いたい。


「ごん?」


 ―――それは運命の出会い。


 私は目の前に現れた愛しい人に、扉にぶつけた額をおさえ、喜びを隠しきれない声音でこう言った。


「レヴィンさんって、もしかしてですがニートですか?」


大変お待たせ致しました!


カメ更新に定評のある、そのへんにいるありさん、ことそのありです!


えーと、みどりちゃんですが、初っ端からタメ語をぶっかましていたのに、レヴィンさんの身分を知ってかメイドという身分をわきまえてかよくわかりませんが、なんとなく敬語になっています!

作者であるそのありにも、謎ですね!


そして、執事さんの謎の反応とごまかし!あれは気になりますね!


他にもちょこちょこ伏線があるので、疑問点などがあるかもしれませんが、感想欄に書いてしまうのネタバレとなってしまうので、メッセージかTwitterのDMかでお尋ね下さい!


そんなのどっちも無理だよ!という方は、誤字脱字報告で(本来の使い方ではありませんが)書かれてください。


それも無理だよ!という方は次回まで想像をふくらませておいてください!


ここまで読んでくださった方、感謝します!


それではまた次回会いましょう!!(←次回の更新日も未定です。ごめんなさい。)


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