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漫画原作(未作画)

俺んち 【シナリオ形式】

作者: 阿僧祇

<解説>

 漫画脚本形式に慣れていなかった頃に書いた、習作的な小品です。


<あらすじ>

 一人暮らしの武則の部屋は大学に近いために溜まり場になってしまっていた。そんなある日、武則がひそかに想っていた裕里が彼氏とケンカして転がり込んでくる。


<登場人物>

武則(タケ):大学生、一人暮らし

裕里:武則の高校時代の級友

輝彦:裕里の彼氏


友人A:武則の友人(男性)

友人B:武則の友人(女性)

友人C:武則の友人(男性)



[1]

  不機嫌そうな武則。

 コーヒーを飲みながらゲームに嵩じてる

 裕里。

□ そこはアパートの一室。

  音楽が鳴っている。

T「俺んち」


[2]

武則「をい。。。」

裕里「なに?」

武則「前から言いたかったんだが……なんでここにいる?」

裕里「だって、タケちゃんちって、学校から一番近いし。」

武則「だからってなあ」

  いきりたって

武則「毎日毎日、みんなの溜まり場にされて俺が落ち着かないだろーが!」

武則「こんなものまで置いていきやがって…」

  大勢分の歯ブラシ。

  ピピパッ ピパパピッ♪

武則「?」


[3]

裕里(携帯で電話中)「あ、輝彦?うん、いいよ。」

□(フキダシを繋ぐ)

裕里「じゃあ、いつものとこで。」

  電話を切る

武則「だいたいなあ、彼氏がいるのに男の一人暮らしの部屋に入り浸っていいのか?」

裕里「だって、みんな入り浸ってるじゃない、ここ」

武則「いや、そういう問題じゃなくて……」

  ピンポーン

輝彦「やっ、裕里。待った?」

裕里「ううん、今来たとこ。」


武則「俺んちを待ち合わせ場所にするなあっ!」


[4]

□ 二人がいなくなった部屋。

武則「ったく、もう(片づけてる)」

  引き出しを開けるとアルバムに気づく。

  アルバムを見てる。

  高校時代の裕里。


[5]

武則「……」

  少し顔を赤らめ

武則「俺の身にもなってくれよ」

  アルバムを投げるように仕舞う。

武則「やれやれ、片付いた……」

  キーン・コーン・カーン・コーン……

  そこへ、どやどややってくる友人たち

友人A「やー、終った終った」

友人B「来てやったわよ、タケちゃん」

友人C「飲もうぜぇ」

  頭かかえる武則


[6]

  コタツで宴会が始まってる。

友人C「おーい、タケ! ビール追加!」

友人B「あとカラアゲ一皿ね」

武則「ここは居酒屋じゃねえぞっ!」

友人A「堅いこといいっこなし」


□ アパートの外

  夕暮れ。

  やれ 飲めや 歌え

  ワッハハハハ!

武則の声「俺んちを宴会場にするなぁっ!!」


□ アパートの部屋

  死屍累々。

  また片づけをしてる武則。

武則「ったく、もう。」


[7]

  酔いつぶれてる友人Aを蹴飛ばす武則。

武則「ほれ、終電の時間だぞ」

友人A「う~ん……泊まってく」

武則(激怒)「いつもいつも……」「しまいにゃ宿泊料とるぞ!!」

  あわてて走り去っていく友人たち。

友人たち「じゃ、またな~」

  武則、溜息

  武則、また片付け中

???の声「タケちゃ~ん……」

  玄関口で寄りかかってボロボロ泣いてるのは裕里だった。

武則「裕里?」


[8]

□ (場面転換)

  こたつでコーヒー飲んでる裕里。

武則の声「落ち着いた?」

裕里「うん……」

裕里「何があったか尋かないの?」

武則「特に言いたくないなら別に尋かない。」

 外套を着込む武則

裕里「どこ行くの?」

武則「終電は出ちまったし、駅前のネットカフェにでも行くよ」「裕里と

 同じ部屋で一晩過ごしたら彼氏に疑われるだろ」

裕里の声「かまわないよ。」

裕里「あんなやつ……あんなやつ……」

  また泣き出す。

武則「裕里がかまわなくても俺がかまう。」

  厳しい顔。


[9]

裕里「タケちゃん……私と一緒じゃ、嫌?」

  すがるような顔。

  武則、汗。

武則「い、嫌…じゃ…ない…けど……」

  裕里、すがるような涙目。

裕里「タケちゃん……」

  顔が近づいていく。

  もう少しで唇が……


[10]

  ピピパッ ピパパピッ♪

  携帯の呼び出し音にあわててはなれる二人。

裕里(携帯電話)「あっ、輝彦!? …ううん、いいの。私も悪かったんだし。」

  あきれてる武則。

裕里「え? 今から? うん、いいよ。うん、いつものとこで。じゃあね。」

  電話を切る裕里。

武則「仲直りしたのか? よかったじゃないか。」


[11]

裕里「ゴメンね、いつも甘えて……タケちゃん優しいから、つい……」

武則「いいよ、べつに。裕里とは友達…じゃないか。」

  「友達」に少し抵抗がある表情。

裕里「友達……」

  淋しそうに笑って

裕里「そうだね、友達…だもんね。」

  ピンポーン

輝彦「裕里ッ!」

裕里「輝彦ーぉ!」

  抱き合う二人。

  うしろでため息をつきながら見てる武則。


[12]

  抱き合ったまま振り向いて。

裕里「じゃあタケちゃん、いってらっしゃい」

武則「は?」

裕里の声「ネットカフェに泊まるんでしょ?」

  輝彦と裕里はいちゃつきモードに。

輝彦「今夜は寝かさないからな」

裕里「もう、輝彦ったら……(ハート)」


  うしろで絶叫。

武則「俺んちをラ●ホにするなあっ!!」



   ---終わり

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― 新着の感想 ―
[一言] タケちゃんの身を挺した青春コメディ……(笑)。 阿僧祇さん、主人公を「あるある」というシチュでのツライ目に遭わせすぎます。 ま、そこが魅力なんだけどね てへぺろ☆
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