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異世界チケット使用9枚目。その5


 ~ンチャック~


 扉の外の会話を聞いた僕は、自分のふがいなさを呪った。彼女をあんなに不安にさせていたなんて…

 それもこれも僕がへたれだから…!

 僕は滞在施設のベッドの下から、怪しげな本を数冊出した。さっき泣いていた時に偶然見つけたのだ。

 見るからにいやらしい雰囲気を放つ薄い本。裸の男女が写っている… おしべめしべの植物の世界から、一気に人の営みを知るいい機会だ!

 だけど、ページを数枚めくっただけで恥ずかしくなった… な、なんて破廉恥な…

 しかし、ここで怯んだら彼女から見放されてしまう!

 

 よし、次だ!ぶっ、吐きそうになった。

 なるほど、こうやって愛を育むのか…うぐっ、気持ち悪い。

 ふと、一枚の薄いディスクが目についた。 これはどうやって見るんだ…?

 ディスクに付いていたボタンを押すと、立体ホログラム(18禁シーン)が出てきた。

 その禁断のホログラムは、各世界のいろんな種の交配行動を記録していた。


 どうやら研究者の忘れ物らしい。しかし、さっきの薄い本より余程勉強になるな…気持ち悪くないし、こっちを見よう。

 …なんて奥が深いんだ…僕の世界ではこんなことは教えてもらえなかった。

 これが研究用ということは、こういう行為はごく普通にあるということか…!まさに目からウロコだ。

 よし!これで杏子さんの世界で破廉恥な物を見ても、きっと大丈夫だ。

 やればできるもんだな。ふふふ、これで少しは男ぶりが上がったかもしれない。


 しかし…まだ話し込んでいるのだろうか? 女性という生き物は謎が多すぎる…

 このホログラムを作った研究者も、女性を研究してみればいいだろうに。

 交配画像(18禁シーン)を出したまま考え込んでいた僕は、すぐ近くに杏子さんが来ていたのに気づかなかった。


 そのあと、真っ赤な顔した杏子さんに、こってり叱られたのは言うまでもない。

 こういうことに慣れろって言ったのは杏子さんなのに、理不尽だ!





 外でナビさんと話していたら、部屋の中から喘ぎ声が聞こえてきてびっくりした。

 慌てて中に入ると…どうみても裏ビデオ的なアレの立体ホログラムが、延々と流れていた。

 真剣な顔で見てるし!それ、どこにあったのよ…思わずいきなり叱ってしまったけどナビさんのこのセリフで叱れなくなってしまった。


----それは研究者の資料だと思われます。忘れ物の可能性があります。学術的にかなり意義の高い物ですから、忘れているなら取りにくるかもしれません----


 これが研究なの?!なんか複雑な心境だけど、研究者の人が取りにくるなら元の場所に戻すのがいいね。

 やれやれ、心配したけどイケメンさんは、アレのおかげか泣き止んでるし。やっぱり、心配で放っておけないなぁ…


 あー!もうグルグル考えても仕方ない。 お互い両想いだし、私と居たいっていうなら、居てあげよう。

 いらないと言われるまでは…そんな私の考えなど気づかないイケメンさんは、成長を褒めて!とばかりにニコニコしていた。


 そんな成長は望まなかったよ…ピュアなところが好きなのに、あまり汚れてほしくないのは我がままかなぁ。

 こんなときは気分転換にお菓子でも作ろう!

 棚にいろんな食材があったので、クッキーやら蒸しケーキなど、お昼ご飯と一緒にたくさん作ってしまった。ふ、太りそう…

 作りすぎたかな、と心配していたらあっという間に平らげるイケメンさん。

 私の分まで食べないでよ!わいわい騒ぎながら、楽しい食事のひとときを過ごした。


 自分の世界に戻る決心をしながら…


※少しだけイケメンの気持ちを。こういうときってどう切り替えたらいいやら…


※立体ホログラム(音声入り)研究者がなぜかベッドの下に隠していた。エロ本と同じ所に隠すから杏子が勘違い(笑)薄い本のタイトルは、「緊縛の世界」「教授と私のうふふな一日」など。


※杏子、気持ちが固まりました。10枚目使用もそろそろです。

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