後日談
「押部さんは、美大が第一志望なことは、変わりないみたいね」
「はい。あの寮に入ってから、ますます美大進学意欲が沸きました。寮生のお友達に美大志望の子もいるので」
神六丘高校。夏休み直前の三者面談にて、桜子は担任の鯛先生からの確認事項で、自信を持って答えたのだった。
「出来れば普通の所へ進学して欲しいなって思ってるけど、さくらこが寮生活をとても楽しんでるとこ見ると、さくらこの意見を尊重してあげたいなって、思うようになりました。でも、美術系なら、なるべく国公立でね」
「それは、ワタシもその方がいいなって思ってるよ」
母も入寮後の桜子の成長した姿を見て、心変わりしてくれているようだ。
「今年の夏休みは、桜子ちゃんも加わってより楽しい思い出が出来そうだね」
「わたしは、またU〇Jのスーパー・ニン〇ンドー・ワールドで遊びたいです」
「ワタシ、そこ何回か行ったことあるけど何回行っても飽きないくらい面白いよね」
「あたし、桜子お姉ちゃんともヨッ〇ーの乗り物乗りたいな」
鶫風寮の寮生達にとっても、今まで以上に賑やかで楽しい夏休みが送れることだろう。
(おしまい)




