第1章 5
次。友達とはとても呼べない、村の女の子たちのこと。
わたしがうんと小さかった時はたしかに友達同士だった。いつのまにか、あの子たちにとってはそうじゃなくなってた。本当に、いつからだったんだろう。最初に遊びに誘われなくなって、あいさつもよそよそしくなって……しまいには、わたしの顔を見るだけで意地悪くささやき交わすようになったのは。
時々は、わたしが悪いのかなって反省する。勇気を出して、話しかけてみたこともある。結果は……思い出したくない。それ以来二度と近寄らないと決めた。もっとも、わたしが今働いてるのは、一番意地悪な子の家だから、近づかないなんて無理だけど……。
エナとハノンと、ナーヤ。特に苦手な三人だ。わたしのことが心底嫌いなんだって。顔を見るだけで虫唾が走るんだって。エナのお父さんの上着を洗濯してたら、泥水をかけられた。お給金をくすねられたこともある。(奥さんにはとうとう言えなかった)一番悔しかったのは、ちょっと好きだった男の子の前で太っていることをあげつらわれたこと。
こんなのは、伯父さんには言えない。困らせるだけだもの。伯父さんがたとえ義憤に燃えたとしても、何もできることなんてない。我慢するしかないのはもう分かってる。お金も、大した取り柄もないわたしは、きっとこの先ずっとオルバから出られない。あの子たちとは長いつきあいをするしかない。なんて気の遠い話だろう。いつかいじめに飽きてくれることを祈ることしかわたしにはできないのだ。
エナの家を手伝うのはすごく憂鬱だった。毎日の仕事なのに、道端でお腹がキリキリ痛んじゃうくらい。
……でも、今こうして見知らぬ場所にいる限りは、あそこに行かなくてもいいんだ。神様、感謝します!
ああ、ところで……ここはどこ?
思考が同じところをぐるぐる回ってる。どんなことを考えていても、必ずここに戻ってくる。なんだかすごくへんてこだけど、妙に嫌じゃない。今までこんなにゆっくりと何もしない時間がなかったからかもしれない。これが束の間の休息……だとすると、もしかしたら神様がくれたご褒美なのかしら? そうだと嬉しいな。短い時間だとしてもいい。神様がちゃんと見ていてくれるんだなって思えるから。
……眠くなってきた。さっき起きたばかりなのに? どれだけ時間が経ったか分かんないや。ずいぶん長いこと起きてたような気もするし、全く時間が過ぎてない気もするし。
もう寝ようかな。寝るか考えるしかすることないものね。いやあしかし、こんなにのんびりしたの……初めて。良い夢見られますように。




