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フランチェスカは急いでいた。この気温低下は異界の門が開く前兆だと。しかも、過去経験したことないようなほど激しいものだった。はやく聖女の自分の持ち場に帰ろうとしていた。
「セシルさん。急いで!」
フランチェスカに遅れまいとセシルは急いでいた。こんな形で本当の実戦を迎えるとは思っていなかった。でも、今は聖女見習いとして役目を果たさなけれなならなかった。
「フランチェスカ様!」
必死に追いかけていると、背後から物凄い光を感じた。闇に包まれつつある平原が光に包まれていた。それを直視した騎士や兵士が目を押さえ倒れていった。その瞬間、地獄の門ともいえる異界の門が開いたのだ。しかも、過去にもないぐらい巨大なものが。
「セシルさん、見ちゃだめ! とにかく走って!」
フランチェスカは大変な事が起きたと認識していた。これほど眩しい異界の門は話にも聞いたことはなかった。
「わかりました!」
二人は陣地がある丘の上まで逃げた時に、振り返ってみた。その時、巨大な異界の門から夥しい数の何かが湧いてくるようにこの世界に侵略をはじめていた。その中には翼があるものもいた。
「まずい!」
フランチェスカはこのままでは味方は全滅するかもしれないと覚悟していた。




