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 異界の門が出現するようになって300年以上になるが、様々な説があるものの理由は分からなかった。ただ、自然現象ではないことだけは確かだ。時に、得体のしれない物体がゴミでも捨てるかのように放出されるだけのこともあるが、大抵は謎の武装勢力の襲撃が伴った。


 初期のころは一方的に収奪されるだけであったが、数十年たつと各国は異能の霊力を持つ女性を聖女として、彼女の霊力による強大な反撃を与える戦法を編み出した。その反撃方法も異界の門からもたらされた戦法であった。以来、一進一退の攻防が繰り広げられていた。


 ただ、近年では異界からの門によって滅ぼさられたらしい国がいくつかあった。大抵は事前に攻勢を予想できなかったり、また援軍を頼む間もなく短期に敗北したとみられている。ただ敗北はこの世界から消滅してしまうので、詳細は分からなかった。


 アベルは膠着した事により、実はもっと大きな攻勢が起きる可能性を危惧していた。その場合、可能な限り戦力を集中させて膨大な聖女の力を結集しなければいかなかった。もし、大攻勢が起きるのなら現在のように各地に分散しているのでは各個撃破されるのを待つだけのようであった。


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