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27 道中
修道院長であるシモーネ一行は議会へと向かっていた。本来、彼女のような宗教関係者が出席することはありえないが、シモーネの弟であるアベル(の身体を奪った何者か)が。このあたりの国々の帝王に即位したという異常事態によるものだった。議会は彼女の出席を求めたわけだ。
ものすごく質素な馬車にはシモーネと彼女が指名したフランチェスカとジョアンナの二人が同行していた。そのときフランチェスカはともかくジョアンナが何故いるのか理由は分からずフランチェスカは疑問で頭がいっぱいだった。
「修道院長さま、どうして私がどうこうしないといけないのですか?」
ジョアンナも自分がまだ見習いなのに何故なのと疑問であった。
「ジョアンナさん、あなた修道院に入る前は危険な冒険者のパーティーにいたそうじゃないの? その時の力を貸してくれないかしら?」
「はい? なんですかそれ?」
「詳しい事は決定してからお願いするけど、そういうことだから」
「はい、なぜ?」
「話は長くなるので、後で」
それから到着まで三人は無言だった。




