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22  湯治場(4)

 湯治場の中で二人の女が絡み合っている。それを第三者が見ればいかがわしい事をしているように見えるだろう。でも、それでシモーネは能力の一端を発揮していた。淫らにしか聞こえない声をあげたあと、二人は湯舟に浸かっていた。その時の二人の表情は対照的だった。シモーネは深刻な顔をし、フランチェスカは爽やかな顔をしていた。


 「ふー。なんで気持ちいいのだろう! これはどうしたものなのよ」


 「それはね、あなたの心を再調整したからよ。とりあえずは女の子として生きていくんだから」


 「女の子か・・・」


 「これからやらないといけない事があるわよ。あなたの身体を取り戻さないといけないわ。それと、身体を奪われた聖女のあの子をさがさないといけないわ」


 「探す・・・どうやって」


 「わからないわ、でもあの子の魂はまだ現世にあるわ。すくなくとも霊界に行っていないようだ」


 「なぜ、分かるの姉ちゃん?」


 「感じるのよ、その子の存在を。それと、しばらくすると記憶が読み込めるようになるわよ。聖女だったときのことを」


 「なんなの、それ?」


 「簡単にいえば、魂を奪われる直前までの記憶ね。感情までは読み込めないけどね。感情といった記憶は魂に刻まれるものだから。身体に残っているものしかないけど。だから、女の子の身体の記憶もね」


 そういうとシモーネはフランチェスカにハグした。

 

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