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 聖女フランチェスカは17歳だった。歴代の聖女の中でも竜難に立ち向かう能力は最上位といわれていた。その聖女が敵に寝返ってしまった! それを聞いたときアベルはただ驚きでしかなかったし、信じられなかった。


 本来ならいつも一緒に戦うのに、隣国で異界の門が開いたため応援に行ったのが仇になった。思えば同時多発的に起きていたので陽動作戦だったかもしれない。とにかく史上最悪の事態になった。戻ってきたアベルの前に立ちはだかったのが、漆黒のオーラを纏ったフランチェスカであった。彼女の、本来なら人類に対し使えないはずの破魔の衝撃波によって騎士団は壊滅してしまった。


 「フランチェスカ様、なぜご乱心を?」


 アベルは態勢立て直しのため、残存兵を逃がすべく後は副官に指揮を任せ殿として側近とともに踏みとどまっていた。彼女の周囲は異界の竜兵たちで固められていた。


 「ご乱心? 違う奪ったのさ!」


 フランチェスカの声は同じであったが、雰囲気は暗黒面に落ちていた。聖女の華麗な甲冑姿であったが、その中身は穢れているのが確かであった。アベルとその側近は勇敢に戦ったが、よくて相打ちでそのほとんどは討ち果たされてしまった。それでもフランチェスカに肉薄する事が出来たが、それは相手の狙いだと気づいたとき、全ては手遅れでだった。

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