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94話 お菓子作り

今作っているのはお菓子だ。

前世で俺は甘党だった。

特にクリームを使ったものが大好物でよく食べていたものだ。

しかし転生してから前世と同じように食べようと買いに行ってもこの街には全く売ってないのだ。

七歳になる前は作り方が分かる人がいないため食べることができず。

カミラは知っていたかもしれないが俺の前世を知られるわけにはいかないため聞くことが出来なかった。

しかしもう全てバレてしまったのだから作り方を聞けると思ったわけだ。

俺はワクワクしながら準備をする。

俺が準備しているとカミラは俺の側に近づく

「ルーク楽しそうだね。かわいい」

カミラは俺にだけ聞こえるくらい小さな声で言った。

「ちょ、カミラ辞めてむず痒い」

不意をつかれたため俺は慌てる。

それを面白がってかカミラも嬉しそうだ。

「ちょっと二人だけずるい、私も混ぜて」

レットは俺とカミラが戯れているのも見て文句を言ってきた。

「レットちゃんごめんごめんデニスちゃんが可愛いからついいたずらしちゃった」

「それはいいですけど、今度デニスさんで遊ぶ時は私も混ぜて」

「任せて!」

いつの間にか二人の間は俺を遊ぶことが決定していた。

「レットこれ以上騒ぐんだったら追い出すよ」

今にもレットが俺で遊ぼうとするので釘を刺す。

「わかった邪魔しない」

レットはちゃんと辞めてくれた。

ちなみにエマちゃんはいるだけで邪魔になるので最初から出て行ってもらっている。


「まずは生地からだね。とりあえず卵を割って混ぜて」

俺はカミラに言われた通り卵を割り力強くかき混ぜる。

横でレットも作りたいと言い出したため同じようにカミラに言われた通り作っている。

「二人ともそんな適当に混ぜたらダメだよ。もっと切るように混ぜて」

俺たちの混ぜ方が違っていたようでカミラに注意を受けた。

「切るようにってどうやるかレットわかる?」

「私も作ったことないからわからない」

俺たち二人は初心者のためカミラの言うことが分からない。

しばらくカミラが言う通りやってみたがそれでも伝わらない。

「んーーじゃあデニスちゃん力抜いて」

痺れを切らしたカミラは唐突に俺に力を抜けと言う。

俺は言われるまま力を抜く。

しばらくすると体が勝手に動き出した。

「え、なにこれ」

こんな体が急に動き出すなんて初めてのため俺は混乱をする。

「今から私がやってみるから二人はしっかりみてて」

カミラはそう言うと俺の手はクリームをかき混ぜ始めた。

「こうやって切るように混ぜるんだよ」

たしかにさっきまでとは違う混ぜ方している。

しばらく混ぜるとカミラは「うん、これくらい」と言った。

そう言うと勝手に動いていた手が止まる。

「今のなに」

俺が慌ててカミラに聞く。

カミラに合わせて腕が動いていたため何か知っていると思ったからだ。

「あれは私がデニスちゃんの手を動かしたんだよ」

カミラはなんてことないように言う。

「え、そんなこと出来たの」

俺はカミラと契約してそんなに時間が経っていないとはいえそんなことが出来るとは知らなかった。

「まあね、今までする意味なかったし。今回は私が混ぜるよりデニスちゃんの体で混ぜた方がわかりやすいかなと思ってやっただけだから」

まあ確かにカミラが俺の体を触る必要はないし、今まで使わなかったのも当たり前か。

「ならもしかしてソラも同じようにできる」

俺が納得しているうちにレットも疑問に思ったのか聞いてきた。

しかしいつの間にかレットの肩に乗っていたソラ君は首を振っている。

「んーソラ君には無理かな。私の能力が身体操作だから、それにしようと思えばデニスちゃんの魔力も操れるよ」

「え、魔力も操れるの」

カミラの言葉に俺は驚く。

俺の魔力を使い勝手に暴走とかさせられたら最悪俺は死んでしまうかもしれない。

またカミラに逆らえない理由が出来てしまった。

俺は顔を強張らせているとふとレットが何か思い付いたようだ。

「それならデニスちゃんの体を使ってカミラさんが魔法使えないかな」

レットの言葉を聞いて俺は「それだー」と叫んでしまった

エマちゃんは戦力外です

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