8話 精霊の訪れ
昨日の誕生日は楽しかった。
食卓に笑いは絶えずずっとこんな生活が続けばいいと思ってしまったほどだ。
昨日の誕生日パーティーは終わり今は片付けをしている。本当は昨日のうちに片づけを終わらせるほうがよかったのだが、パーティーが楽しくついつい遅くなってしまい大人はお酒を飲みすぎ寝てしまい、俺たち子供はいつもの寝る時間を過ぎ寝てしまった。
ルーカスとエマちゃんの両親は朝バタバタ仕事に行ってしまったため俺とレイアで片付けをしている。
エマちゃんも最初は手伝ってくれていたのだがお皿を3枚割ってしまい、仕事が増えてしまうので今はリビングで待ってもらっている。
「エマちゃんは大きくなっても家事は苦手なのね、もっとちゃんと教えとくべきだったわ」
片付けをしながらレイアは言った。
「でもエマちゃんのそういうところかわいいくて好きだよ」
「その言い方まるでデニスがエマちゃんのお姉ちゃんみたいね」
と二人で笑いあっていた。その声がリビングに聞こえていたようで、エマちゃんがこっちに来た。
「私は家事が苦手なままでいいんだよ、家事はデニスちゃんにお願いするから」
「でもエマちゃんも家事ができるようになってて損はないよ 大人になって独り立ちしたら自分でしないといけないんだから」
「もーうるさいな、いいんだよ大人になったら私がお金を稼いでデニスちゃんに家事をしてもらうから」
最近のエマちゃんこんな感じのことを頻繁に言うようになった。普通は逆なんじゃないだろうか、まあエマちゃんは俺が転生していることを知る方法がないのだろうが、
「将来どうなるか分からないんだから少しでも家事を覚えたほうがいいと思うよ。」
「最近デニスちゃんはお小言増えたよね、まるでママ見たいだよ。ママも家事ほとんどできないのに、大丈夫だよデニスちゃんは家事覚えておけば将来は私と暮らすんだから」
「それじゃあまるで私は将来エマちゃんの奴隷になるみたいだね」
「奴隷じゃないよ、私のお嫁さんだよ」
と話していたところでレイアが笑った。
「あなたたち二人は本当に仲良しね、いつまでもずっとそのまま仲良しでいてね」
「当たり前じゃんデニスちゃんとはずっと仲良しでずっと一緒だよ」
と笑った、こういうエマちゃんもやっぱりかわいいなと思った。
片づけが終わり昼食を食べしばらくたった この時間になっても精霊は全く来ることもなく俺は精霊はもう来ないと思っていた。
エマちゃんもそう思っていたらしく暇そうにしていた。
「あーやることがなくて退屈、デニスちゃん一緒に外に遊びに行こー」
「だめだよ、今日はエマちゃんの7歳の誕生日だから家でおとなしくしていなきゃ」
「だってこの時間になっても来ないからもう来ないよー」
7歳の誕生日は精霊が訪れる。精霊と契約することはそこまで珍しくない、だが来る時間は全く笑からない、そして精霊は契約したいと思う子供がいつもいるところに訪れると言われており7歳の誕生日の日は家にいることになっている。
「あーあせっかくの誕生日なのに何もできないなんてつまらない」
「そんなこと言わないの、代わりに明日は一緒に遊ぼう」
そういうと「うん」ととても元気に答えた。
エマちゃんが外に行けなく俺も一人で遊びに行く気になれないからずっと家にいるだが、特に家にいてもやることがなく俺とエマちゃんは眠ってしまった。
夕方になると俺は起き、俺の体を動かした時にエマちゃんも一緒に起きた。
「うーそろそろ夕飯の準備手伝わないと」
「もうそんな時間か、今日のデニスちゃんのご飯楽しみにしてるね。」
「エマちゃんも少しはしてね」
そういうとエマちゃんは「んー」とカラ返事をした、今日は全くする気が無いようだ。
そう思い俺はキッチンへ向かった。
キッチンにつくとレイアはもう料理を始めており、俺も手伝う。
しばらくレイアの手伝いをしていると、リビングからエマちゃんの驚いた声が聞こえてきた。
その声に驚いた俺とレイアは慌ててリビングに行くとそこにはエマちゃんと人型の精霊がおり、俺もその姿を見た瞬間に固まった。
そこにいたのは前世で俺の幼馴染と契約をしていた最強の精霊、ソフィアがいた。