表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

88/153

87話 二人の話し合い

一体カミラになにを言われるのか俺はビクビクしながら待つ。

カミラの顔を見ると昨日までは笑顔で俺に話しかけてくれたのに今は全く笑顔がなく完全に表情が消えている。

カミラからの強い意志を感じる。

「貴女にとって私は聖女以外何者でもないのですね」

待ちに待ってやっと発した言葉がそれだった。

思っていた返答と違い俺は呆気に取られる。

「わかりました。では貴女に罰を与えます」

カミラは少し考えると決まったようにいう。

一体何を言われるのか俺は心配になる。

最悪の場合殺されるかもしれない。

全くお咎めなしになるとは思えないため何を言われても受け入れる覚悟は出来ている。

「貴方には私の騎士をやめてもらいます」

カミラの言葉は想定していた通りだ。

彼女を守ることができなかった俺が彼女の騎士でいられるはずがない

「異常です。これからは貴方と私は友達です」

は?・・・どうゆうこと

俺は今日何度目かわからない思考停止をしてしまった。

「聖女様何を言っているんですか、罰がそれだけだなんて」

俺は慌てる。

「ほら友達同士でそんな言葉遣いはおかしいよ。もっとフレンドリーに」

カミラは先ほどの雰囲気と違い笑顔で話し出す。

「ルークと私は友達同士何だから子供の時みたいに私に接してよ。・・あ、今も貴方は子供のままか デ 二 ス ちゃん」

カミラは含みがあるように俺の今の名前を言う。

「聖女様・・・・」

「カミラ」

「聖」

「カミラ」

彼女はどうしても俺に名前を呼ばせたいようだ。

「カミラ」

俺は名前を呼ぶとカミラは「よろしい。で何か不満?」といいやっと話を聞いてくれた。

「私のことを恨んでいないんですか」

カミラを守れなかった俺は恨まれることはあっても仲良くなれるはずがない。

俺が仕事を果たせず彼女を死なせてしまったのだから

「ルークは勘違いしているみたいだけど別に私ルークのことを恨んでいないよ。だって私が戦いたいっ言って一緒に戦ったんだから。それに貴方を恨んでいたら私が精霊になってまで貴方を転生させるわけないでしょ」

カミラは呆れた表情で言う。

しかしカミラに恨まれてないとわかり俺は安堵した。

「よかったーーー」

ついつい俺が思ったことを口にしてしまうくらいだ。

「でも私なんかが貴方の友達なんて」

「これはルークへの罰なんだからちゃんと受けないといけないよ。だから私に敬語はダメ。子供の時みたいにタメ口だよ。あと私別に私のことを守ろうなんて思わないで、これからは助け合いをしようね」

カミラは怒ってないとわかりとりあえず落ち着く。

「でもなんで急に俺に正体を言ったんで・・・んだ」

ついつい俺が敬語になりかけたがなんとか昔と同じように話す。

「だって私のことを意識しすぎて疲れが抜けてないでしょ。私も昔は聖女としてたくさんの人を見て来たんだからわかるんだ。ずっと張り詰めている人の雰囲気というかなんていうか。だからルークのことを遠くから見てたの。そしたらエマちゃんとかレットちゃんと一緒の時はそこまで張り詰めてなかったから。だからソフィアに相談したんだ」

ここでいきなり出てきたソフィアに俺は驚く。

ソフィアには口止めしておくようにお願いしていたはずだが

「あ、勘違いしないでね。最初はソフィアは全く言ってくれなかったけど、ソフィアを脅して聞き出したんだよ」

「なんだ最初はちゃんと黙っててくれ・・・え?今脅したって」

俺がカミラの言葉に動揺しているとカミラは聞かなかったことにして話を続ける。

「それでルークの思いを知ってこのままだと手遅れになると思って話そうと思ったの。このままだとルークは病気になって最悪また死ぬかもしれないから」

「そんな簡単に死ぬわけ」

「何言っているの今のルークは精神的には大人なのかも知れないけど体は子供なの!子供は貴方が思っているよりも体が弱いんだよ。」

カミラの言葉に俺は静かに聞くしかなかった。

まだまだ続きます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ