84話 体調の悪化
「はー結局ソラ君に懐いてくれなかった」
俺とカミラは自室に戻ると俺は机に突っ伏した。
「ハハ結局ソラ君はデニスちゃんのことを男の子だと思ったままだったね。デニスちゃんはもしかして前世男だったんじゃない」
カミラは冗談交じりに言う。
しかしそのことは当たっており、カミラと親交があった仲だ。
俺はなんと答えればいいのか分からず苦笑いをする。
「それにしても疲れた。」
俺は何とかソラ君に懐いて貰おうと餌を持ってきたり、部屋の中を追いかけまわしたりいろいろした。
最後まで避けられたままだったがいつも以上に疲れた気がする。
「デニスちゃんは朝体調が悪そうだったんだからもっと今日は早く寝てね」
カミラはお母さんのように俺の心配をする。
カミラの言い分もその通りのため黙って従うことにした。
「デニスちゃん体に気を付けてゆっくりね。デニスちゃんは昔から無理するところがあるから」
カミラにないかを言われた気がするが俺の意識をそのまま手放した。
気が付くと朝になっていた。
日は上っておりいつも起きる時間だと分かり体を起こす。
昨日と同じように体に疲れが溜まっているようで体が重い。
しかし今日もテオ君と約束をしているため俺は体を起こすと訓練着に着替える。
俺はまっすぐ訓練場に向かった。
朝の訓練をテオ君と二人で終わらせたが昨日と同じようにいつも以上に疲れている。
だが最近は少し余裕が出来てきたため疲れるのは久しぶりで訓練をしたという達成感が湧いてきた。
俺はその気持ちのまま部屋に戻ると今日は学園のため制服に着替える。
「デニスちゃん体調は大丈夫?もし辛いなら休んでもいいんだよ」
カミラが言う通り俺の体調は昨日と同じように少し悪い、それに気が付いてかカミラは俺のことを心配していた。
もし俺がここで休んでしまったらエマちゃんと同じように補修を受けなくてはいけなくなるかもしれない。
それはめんどくさいため今日俺は無理して学園に行くことにした。
「数字の数え方はこれで皆さん分かったと思います。次は・・・・」
無理にでも学園に来たが先生が言っていることはほとんど頭に入ってこない。
内容は簡単なため別に聞かなくてもいいのだがせっかく授業をしてくれている先生に申し訳ない。
俺はぼーっとする頭を無理やり授業に集中させる。
しかしそれも次第に限界になる。
ついには体を支えることが出来なくなり俺は倒れてしまった。
「デニスちゃん!!しっかりしてだから無理はダメだった…」
カミラが何かを言っているが俺は意識を保つことが出来ずそのまま意識を手放した。
「ハッやばい倒れちゃった」
気が付くと俺はベットの上に寝かされていた。
周りも見渡すと同じようなベットがたくさん並んでいる。
俺の傍にカミラが座っており何やら本を読んでいる。
「あ、デニスちゃん目を覚ました?いきなり倒れたから教室のみんなは大騒ぎだったよ」
カミラはそういうと俺の額に手を当てる。
「んーやっぱりまだいつもより熱があるね。お医者さん呼んでくるから待ってて」
カミラはそういうと部屋から出て行った。
どうやら俺は教室で倒れてしまったみたいだ。
補修を受けるのが嫌で無理して授業を受けるなんて全く体調管理が出来ないなんてなんて未熟な。
しばらくするとお医者さんが来た。
俺の体の診断が終わったようだ。
「疲れが溜まっているみたいですね。今日はしっかり食べてたくさん寝て体を休めてください」
「ありがとうございます」
俺は先生にお礼を言うと先生に言われた通りベットに寝転がる。
「デニスさんは最近この学園に来たばかりみたいだから環境が溜まって疲労が溜まっているみたいですね。特に子供はまだまだ体が出来ていないので仕方ないです。」
先生はそういうとお大事にと言い外に出て行った。
先生が出て行くとカミラは俺の傍に座る。
「カミラ別に私の傍に居なくていいよ。別のところに行ってもいいよ」
俺はカミラがいると守らなくてはと思ってしまい気を張りつめてしまう。
「このままだとまたデニスちゃんが無理しそうだからここで見張っとく」
カミラはそういうと先程と同じように本を読みだす。
結局俺は気が休まることなくベットに横になった。
この後どうなるのでしょうか




