表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

82/153

81話 恰好と体調

結局あの後何人もの人に確認したが慌てている理由を教えてくれなかった。

確認するたびに返答をはぐらかすばかりで誰も答えてくれないため俺とカミラは諦めた。

「そういえばデニスちゃんはお腹すいてないの」

これから何をするか話しているとカミラは思い出したように聞いてきた。

確かに朝の訓練の後何も食べずに寝てしまったため朝食を食べていない。

しかし普段だったらお腹がすいていてもおかしくないのだが今は全くお腹すいていない。

「うーん、全くお腹すいていないかな」

俺がそう答えるとカミラの手が俺の頭に触れた。

「やっぱり普段より熱があるね。食欲もないみたいだからしばらく休まないと」

「わかったでもお昼には約束があるからそれまでは休むよ。カミラはお腹がすいたら食べていいからね」

朝訓練が終わってから寝たがまだお昼にはなっていない。

昼食を食べるには食欲はないしレットの部屋を訪れるのは約束の時間にはまだ早い。

「今のデニスちゃんを一人に出来ないから私も部屋に戻るよ」

カミラはそういうと俺と一緒に自室に戻った。


少し寝ると体調も大分よくなり食欲も湧いてきた。

レットとは事前に今日一日寮の自室にいないといなないため一緒に遊ぶ約束をしている。

エマちゃんは遠征やサボりのため一人だけ授業が遅れているらしく補修を受けに行っている。

事前にエマちゃんに話したところ「私もレットちゃんとデニスちゃんと遊びたかった」と嘆いていたが遠征はともかくサボりも原因とのことで自業自得だ。

「レットー来たよー」

俺は扉をノックしながら中に声が聞こえるように言う。

最初はレット相手に緊張していたが今はこんなに気軽に来れるようになったと思うとなれとは恐ろしい。

「待ってたよ。デニスさんカミラさん…デニスさんの格好かわいいー」

レットが扉を開いて俺の姿を見ると驚いたように言う。

言われて俺の格好を見てみるとこの前みんなで買いに行った時に買った服だった。

「え?あれいつの間に」

俺は言われるまでこんな服を着ているとは思っていなかった。

「あれデニスちゃん今まで気づいてなかったの?デニスちゃん朝の訓練が終わった後着替えた服がそれだよ」

そういわれて確かに朝ふらつきながら着替えたのを思い出した。

そして今俺がこんな服を着ていると思うと途端に恥ずかしくなってきた。

「ちょっと急いで着替えてくる」

俺はそういうと部屋から出ようとする。

しかしすぐそばにいたレットが俺の手を握った。

「待ってせっかくその服を着てるんだから着ててよ。かわいいし似合ってるよ」

レットが必死に俺が着替えようとするのを止める。

「いやでも恥ずかしいから」

俺がこんな服似合っているとは思えず必死に手を振りほどこうとした。

「確かにレットちゃんの言う通り似合ってるよ」

カミラもレットの意見に賛成のようで俺を似合っているという。

「う、そこまで言うならしばらくはこの格好でいる」

俺は二人が似合っているという言葉を信じてこの格好でいることにする。

「うんそれにせっかくならエマちゃんにその恰好を見せたいしね」

「カミラの目的はそれか」

カミラはそこまで俺を辱めたいのだろうか。

前世がルークであることはまだばれていないはずなのになぜだろう。

「せっかく来たんだから早く中に入ってよ。見せたいものがあるんだよ」

俺とカミラはレットに誘われるまま中に入った。

「それで見せたいものって何」

俺が言うとレットはニヤニヤしながら「秘密だよー」と言った。

何やら子供特有の驚かせたい時の表情でやっぱり子供だなと思った。




一体レットの見せたい物とは何でしょう

次回 新しい男キャラ登場です。

テオ君一人だと寂しいからね

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ