80話 体調と外の異変
「デニスちゃん起きて~いつも起きる時間だよ」
カミラに体を揺さぶられる。
「うーあれもう朝?」
目が覚めて外を見ると外が明るくなっていた。
いつもは何もせずに自然と起きるが昨日はレットの誕生日を祝っているうちに遅くなってしまい今日朝起きれなかったようだ。
「もう起きる」
俺は返事をすると体を起こす。
いつもに比べて体が怠いが今日からテオ君と一緒に訓練する約束をしているため休むわけには行かない。
少し体をふらつかせながらクローゼットに向かい着替えを済ませる。
「デニスちゃん体調が悪そうだけど大丈夫?」
俺の調子が悪いことはいつも一緒におり前世では聖女と言われていたカミラを欺くことが出来ない。
「これくらい大丈夫だから。それよりテオ君を待たせるのも悪いから急がないと」
俺は急いで着替えるといつもの訓練の場所に向かった。
向かっていると目が覚めてきたこともありある程度体の怠さはなくなった。
「テオ君お待たせ。それじゃあ始めようか」
俺はテオ君に挨拶をする。
「おはようデニス。待ちくたびれたから早くやろう」
テオ君は今日から訓練に参加することになっている。
顔色も大分よくなってきたしあまりしないのもよくないので今日からと言うことになった。
「そうだね。早くやろう」
そういうといつも俺のやっている通り走り込みから始めた。
「はぁはぁ」
「ハァハァ」
いつもの朝の練習が終わると俺とテオ君の二人は息が上がっていた。
テオ君は初めての訓練参加で慣れていないのが原因だろうが今日はなぜかかなり疲れやすい。
もしかしたら疲れが溜まっていたのかもしれない。
「デニス今日は何か疲れているな」
「うんそうだねなんだか疲れが溜まっているみたい」
いつも訓練を見学しているテオ君はいつもと違う俺に気づいたみたいだ。
「とりあえず今日は休みだから部屋でゆっくり休むよ。また明日」
俺はそういうとテオ君と別れて自室に戻った。
「デニスちゃんお疲れ、今日は疲れているみたいだからゆっくり休んでね」
訓練が終わり自室に戻っているとカミラに心配される。
「そうだね。なんでか分からないけどかなり疲れているみたいだからちょっと休む」
俺は部屋に入り着替えを済ませる。
もうなんでもいいかと思いながら適当に手前にあった服を着る。
俺が着替えているとカミラが驚いていたようだが今は気にしている余裕はない。
俺は自分のベットに戻ると疲れを取るために眠ることにした。
目が覚めると外が騒がしいことに気が付いた。
体の怠さはまだ少しあるがそれでも朝よりも大分マシだ。
「あ、デニスちゃん起きた」
カミラは寝ている俺の傍にいてくれたようで起きるとすぐにカミラの顔があった。
「うん少し寝たおかげで大分マシになった。それより外が騒がしいけどないかあったの」
なにかあったように外が騒がしい。
どこかエマちゃんが俺たちの教室に来た時と同じような騒がしさだ。
「うん、なにかあったんだろうけどこの部屋に居たら分からないんだよね」
確かにこの部屋は大分いい部屋のようで外が騒がしくても会話の内容までは分からないくらいの声の大きさだ。
「まあ大分体調も良くなって来たしちょっと外見てくる」
俺はベットから抜け出すと外に向かう。
「あ、ちょっと待って私も行く」
俺とカミラの二人で外に向かう。
外に出ると慌てて走り回る大人が何人もいた。
この寮にはたくさんの人を雇っているため人員に余裕がある。
こんなに慌てている姿を見るのは初めてだ。
「あのどうかしたんですか」
とりあえず慌てている一人を引き留める。
「あの、えーと」
引き留めた大人は口ごもる。
少しすると「すみません」と言い大人たちはそのままどこかに行ってしまった。
この騒がしさ外で一体何が 次回をお楽しみに




