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79話 夜の訪問とプレゼント

「デニスちゃんおかえりー、ってどうしたのそんなに慌てて」

自室に帰るとカミラは部屋に置いた花に水をあげていた。

この花は先程買い物をしている時にカミラが一目惚れした買ったものだ。

カミラが珍しく欲しいと言ったので俺も日頃の感謝の気持ちをと思い買った。

「レットが帰ってきてた」

俺は一言言うとそのまま椅子に座った。

座った時に一緒に買ってきたプレゼントを机の上に置く。

「レットちゃん帰ってきたんだ。せっかくならそのプレゼントと渡してくればよかったのに」

机の上にプレゼントを置いたところカミラは不思議そうに言う。

しかし俺はカミラの前で弱みを見せたくないため「なんとなく」と答えるとそのまま剣の取り手入れを始める。

本当は今日の分の手入れは終わっているが、なんとなくしないといけない気がした。

その姿を見ていたカミラはため息をつくと「デニスちゃんは素直じゃないな」と言うと俺の側に座る。

「ほら何があったの言って見て」

「なんでもないただ剣の手入れをしたくなっただけ」

俺はそう言うと剣の手入れを続ける。

剣の手入れを無心で行うと嫌なことも忘れられるから前世からよくやっていたことだ。

するとカミラが俺の横に来る。

「デニスちゃん、レットちゃんの誕生日は今日なんだよ。レットちゃんもデニスちゃんに祝って欲しいに決まってるじゃない。ほら悩んでないでいくよ」

カミラは先ほど買った物と俺の手を取ると俺を引っ張りながら走り出した。


カミラに引っ張られ俺はレットの部屋の前に連れて来られた。

「ほらデニスちゃんついたよ」

カミラは自分の仕事はここまでとばかりに言う。

「こんな夜遅い時間に来たらきっとレットの迷惑になるし。プレゼントを渡すのは明日以降でも出来るからここはいったん戻ろう」

俺はまだ渡す勇気が出せず部屋に戻る理由を考える。

「デニスちゃんがなんでそんなに渡したくないのか分からないよ。けどレットちゃんの一番のお友達はデニスちゃんなんだからレットちゃんは何を貰っても喜んでくれるはずだよ。ほら早く入って」

それでもカミラは俺に言い聞かせるように言う。

俺がどうしようか考えているとカミラは俺を待たずに扉をノックした。

「はーいどなたですか」

中からレットの声が聞こえてくる。

俺がどうしようか悩んでいると「レットちゃん私だよカミラだよー」とカミラが返事をしてしまった。

返事をすると少ししたら扉が開いた。

「カミラさんいきなりどうしたのってデニスさんどうしたの」

中からレットが顔を出した。

その際俺を見つけて俺の名前を呼ぶ。

俺は何も返事が思いつかず黙ってしまう。

「まあとりあえず入って」

俺はレットに案内される形で中に入った。

俺はどこに座ろうか考えていつもこの部屋に来た時に座る場所に座る。

レットも同じように向かいに座った。

「どうしたのデニスさんこんな遅い時間に来るのは初めてだよね」

「そうだね。でも今日会ってなかったから」

突然連れて来られた俺は何も会話の内容が思いつかない。

静かな時間が流れる。

「全くデニスちゃんはほら早くプレゼント出さないと」

カミラが痺れを切らしたように言う。

「え?デニスさんからのプレゼントあるの」

カミラが言ったことでレットにプレゼントがあることがバレてしまった。

俺はしぶしぶ用意したプレゼントを出す。

「これがデニスさんからのプレゼント?開けていい」

レットは嬉しそうに受け取った。

「いいよ。でも他のみんなのものよりもいいものじゃないから。だから気に入らなかったら捨ててもいいから」

ここで言い訳も言ってしまった。

やっぱり俺の精神はまだまだ弱いのだろう。

レットは嬉しそうにプレゼントを開く。

中には先ほど買ったブレスレットが入っていた。

赤い小さな装飾が付いたものだ。

「わーすごくかわいい。ありがとうデニスさん」

レットは笑顔で受け取りそれをつけてくれる。

「いいの?他の子みたいに立派な物じゃないしセンスも他の子のみたいにないよ」

俺は心配しながら言う。

「何言うのデニスさんから貰った物だからいいんだよ。デニスさん私の大切なお友達だから」

レットが喜んでくれて安心した俺は「どういたしまして」と答え今日レットがいない間にあったことについて話した。



デニスちゃんの精神大人体は子供の設定はどこに行ったんでしょう。

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