6話 侵入
あれから数日がたった、あれからずっと書庫に入る機会を伺っているがなかなかめぐってこない。
「今日は何する?」
まだ遊び盛りの俺はいつもレイアとエマちゃんと遊んでいた。
「今日はお部屋であそぶー」
そして大体はエマちゃんの遊びたいことをすることが多い 俺は年下の子の遊びたいことに合わせることが出来る大人だ 今は俺のほうが年下だけれど。
「そう、ならあっちのお部屋で遊んできなさい。」
エマちゃんは「はーい」返事をすると俺の手を引いて部屋へいく。
しばらく遊んでいると俺は急に睡魔に襲われウトウトしだした この体は子供だからかいつも急に眠くなり睡眠時間がとても長い一日のかなりの時間をねてしまう。
「あらデニスはお眠かしら」そういうとレイアは俺を抱き上げるとベットのお部屋に連れて行った。
だがエマちゃんは少し遊び足りなそうだ それを見たレイアは「デニスが眠っている間に一緒にお買い物に行きましょうか」そういうとエマちゃんは元気に返事をして二人でお出かけをしてしまった。
一人で買い物に行くときはそんなに時間がかからないレイアだがこの間5歳になったばかりとはいえまだまだ子供のエマちゃんと一緒に出掛けた今回はとても時間がかかるだろう。
このチャンスを逃さず眠たい体に鞭を打って動き出す。
かねてより目をつけていた台を引っ張ってきてドアを回した。
今までもレイアと一緒に書庫に入っていたため何冊かの本に目をつけていたため読み始める。
今回は時間がないためかなり長し読みをするがある程度の俺の知りたいことが分かってきた。
俺が死んでから約20年ほど経っており今俺がいる国は俺が元いた国の2つ隣のキール国だった。
キール国は他の国よりも技術力があり俺が死んだ時も高品質で様々な用途に合わせた道具を作っていた。
そして俺が知りたかった強い精霊と契約すると学園に入学させられる理由もわかった。
俺たちが死んだ原因の戦争で俺がいたモールス国が滅びたことが原因だった。
モールス国は大陸一治療魔法の国だった 他の国よりもかなり進んでおり各国に治療院を建てていたほどだ。そして庶民でも行けるほど格安で治療を受けていた。
だが俺たちの国が滅びてしまい各国にその経営がとられてしまった。
庶民でも怪我をするし病気もするだがしかしその経営を始めた国が治療費を跳ね上げてしまいほとんどの治療院が貴族や裕福な家専用になってしまった。
そして大陸一の治療大国になると各国からいくら出してもいいからと治療を受けに来る
そうすると金がどんどん入ってくるため強い精霊特に治療魔法が使える精霊を国が求めているのだ。
そしてうちがなぜ裕福なのかが分かった、治療魔法を受けることが出来なくなった庶民が完治に時間がかかるが薬を買うようになった。
その薬を作り売っているのが家だった。
ここまで調べるのにかなり時間がかかってしまった そろそろ片付けを始めないと二人が帰ってきてしまう。
急いで書庫から出てドアノブを回す台を所定の場所にしまいベットによじ登ると二人が帰って来た。
急いで寝たふりをするとレイアが俺のもとに来て「ぐっすり寝てるわね」といった
俺の寝たふりには気が付かなかったようだ。
そう安心すると途端に我慢していた睡魔に襲われすっかり眠ってしまった。