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61話 平民街での買い物

「ほらデニスさん行きますよ」

レットのテンションは今まで見たことがないほどとても高い。

今日は俺とレット、エマちゃんとカミラの四人と護衛の人が二人ついて来ている。

ソフィアは花の世話があるとのことで別行動だ。

今のエマちゃんとレットの立場的に護衛が二人だけなのは少なく感じる。

レットに「護衛少なくない」と聞いてみたところ「友達との買い物なのにたくさんの護衛を連れていたら楽しめないから」と答えた。

お姫様の護衛なのにこんなに少なくていいのかと不安に思ったのだが何やらたくさんの視線を感じる。

おそらく建物の影に隠れている護衛がたくさんいるのだろう。

「ほらデニスさん早く服を買いに行くよ」

レットは俺とエマちゃんを置いて走り出す。

「待ってレット急いだら転ぶよ」

俺はどんどん先に行くレットを慌てて追いかけた。

そしてどんどん先に行くレットを追うように周りの気配も動き出す。俺も前は護衛騎士をしていた分その苦労は分かる。

俺は陰ながら頑張る彼らに陰ながら応援をする。


俺たちは平民街にやってきた。

レットは学園街で買い物をしようとしていたのだが俺の所持金的に貴族がいる学園街で買い物するには足りなかった。

俺の所持金を知ったレットがお金を出すと言っていたが断った。

レットのお金は国民の税金だ。俺のために使っていいものではない。

それにお金を貰ったら友達関係が終わってしまう気がするのもある。

レイアからたくさんのお金を貰っていたがレイアも平民だ。貴族達と同じように買い物をするほどたくさんのお金を持っていない。

「私初めて平民街で買い物をするから楽しみなの」

「お姫様のレットに似合うものはこの場所にはないよ」

レットは何を買おうかわくわくしているが今レットが身に着けているものに比べて質がかなり悪い。

平民達に合わせた品しか置いていないから当然だ。

「レットちゃん凄いね。とても楽しそう」

カミラは微笑ましそうにレットを見る。

「私もデニスちゃんとの買い物は久しぶりだから楽しみだったんだ」

エマちゃんもレットに比べてテンションは低いがそれでも楽しそうだ。

「ほらレットー!昨日話した通り最初は武器屋に向かうよー」

俺はどんどん先行するレットを追いかける。

昨日レットと話している時も武器屋に行かずに服やにいくことばかり考えていたから心配になる。


とりあえず通りにあった武器屋に入る。

建物自体はかなり大きいためここならば俺の気に入る剣があるだろう。

店の中に入ると剣が所せましと並んでいる。

「へー武器屋なんて初めて入ったけどこうなっていたんだ」

レットとエマちゃんは二人で店の中を見渡す。

先に入ったカミラは先に店内の品を見て回っている。

さすがカミラ行動が早い。

「二人は中に入ったことなかったの?」

学園の授業で剣術の授業がある。

二人共Aクラスに所属しているくらいだからある程度剣術が使えるはずだ。

おそらく自分の得意武器もあるはずなのだが。

「私は城の執事に私に合う武器を見繕って貰ったから。それに困ったら執事が全部準備してくれたから自分で選んだことないかな」

レットはさすがお姫様と言う答えが帰って来た。

「私は学園にあるものを適当に使っているから」

エマちゃんはあまり剣術の授業に積極的ではないのだろうか。

「エマ様はそれであの剣術の腕なのですか」

レットはエマちゃんの答えに驚いている。

「そんなにエマちゃん強いの?」

俺は最近この学園に来たため学園の情報に疎い。

「強いってものじゃないよ。天才って言われている私の兄と互角なんだよそれに魔法の腕もすごいから、エマ様は魔法と剣の天才って有名なんだよ」

レットに言われるまで俺はエマちゃんの噂を知らなかった。

そんなに強いならエマちゃんと模擬試合をしてみたくなる。

まだ街の道場のオーウェンさんくらい相手になる人に会えていない。

たまにはちゃんとした相手と戦いたい。

俺は模擬戦をするために武器選びを始める。


エマちゃんはとても天才です。

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