5話 5歳の誕生日
あれから数か月たった 今日はエマちゃんの5歳の誕生日だ。
「「「「エマ(ちゃん)誕生日おめでとう」」」」
「おめとーーーー」
あれから俺も頑張って発声練習をしてきたのと、前世の記憶があるおかげでかなり言葉を言えるようになった。
今日の食卓はお祝いということでかなり豪華だ、俺も最近は乳離れが出来ほかの4人と一緒のご飯を食べれるようになった。
「パパ ママ おじさん おばさんありがとー」と元気に答えた後エマちゃんは俺に抱き着きながら
「デニスちゃんもありがと」といった。
最近のエマちゃんは俺によく抱き着いてくるようになった。
「エマは本当にデニスのことが好きね」
「うんデニスちゃんはわたしの妹だから」
そういうと他の4人はとても和やかな雰囲気が流れた。
俺的にはやっぱりエマちゃんはかわいい子供という感覚なのだけれど生まれた時から一緒にいる俺たちは姉妹のように扱われていた。
その後あらかたご飯を食べ終わり
「今日でエマちゃんは5歳か 精霊と契約するまであと2年か 早いね」
この世界では7歳になると精霊と契約する。
精霊と契約することで魔法を発動するときに精霊の力を借りてより強力な魔法を発動することが出来る 精霊の力を借りなくても魔法を使うことが出来るが精霊と契約しているとしていないのとでは大違いだ。
騎士や魔法使いになるには強い精霊と契約しているほうがとても有利になる。
「でもエマちゃんが強い精霊様と契約出来たら学園に入学しないといけないのよね もしそうなったらさみしくなるわね」
「そうだね その学園は寮生活になるからこの家から出ていかないといけないからね」
え・・・なんだそれ 俺が生きてきた時にはそんなことなかったぞ、この国だけの制度か?
そこで質問をしてみることにした。
「エマちゃんどっかいくの?」
そういうと4人は驚いたようにこちらを見て答えてくれた。
「大丈夫だよ、強い精霊様と契約できることなんてほとんどないから心配しなくていいよ」
「デニスも突然エマちゃんがいなくなるかと思って心配したのかな、デニスとエマちゃんは仲良しだからね」
「私もデニスちゃんと離れ離れになりたくなーい」
そういうとエマちゃんは俺に抱き着いてきた せっかくご飯を食べているときは離れていてくれたのにまた動けなくなってしまった。
「本当にエマちゃんとデニスはとっても仲良しね」
そういうとレイアは俺たち二人を抱きしめて頭を撫でてくれる。
結局は俺の知りたいことは何もわからずその日の食事は終わった。
エマちゃん家族が帰りまだ少し寝る時間まであり今日は本を読んでもらえることになった。
本当は一人で読めるのだが、今の俺の年齢で一人で読むとおかしいいのでいつもレイアに、たまにはルーカスに読んでもらえる。
「今日はこのお話を読みましょうね」
そういうとレイアは書斎から絵本を持ってきて読み始めた。
俺はあの書斎に入ることが出来れば俺の知りたいことがわかるのであろうが、ドアノブた高くずっと一緒にいるレイアにバレないように中に入ることがなかなかできないのだ。
でも俺が死んでいる間にかなり変わっていることが分かってきた。
本当は大きくなって違和感を持たれないように調べる予定だったがもしエマちゃんが連れて行かれるかもしれないのであれば急いで調べ対策を考える必要がある これは急いで書斎に入る必要があるかもしれない。
俺もエマちゃんと別れたくないのだ。
「どう 面白かった?」
考え事をしているうちに本が読み終わったようだ、全く聞いていなかったがとりあえず「うん」と答えておいた。
5歳の誕生日はエマちゃんのことです。