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48話 登校そして牽制

「デニスちゃーん朝だよー」

俺はカミラの声で目を覚ました。

昨日は大変だった。

あのあとレットとカミラの話が盛り上がり休日にどんな店に行くか何が必要だとか夕食の時間になるまで続いたほどだ。

おかげで寝る時間が遅くなってしまい少し寝不足である。

俺はいつもの筋トレと昨日は部屋から出れなかったため出来なかったランニングをした後に着替える。

昨日一人で着替えれなかったため今日はきちんと出来ているか丁寧に確認する。

「デニスちゃん早くしないとご飯食べる時間なくなるよ」

カミラに言われて時間を見るとかなり遅い時間になっていた。

俺は慌てて食堂に入ると途端に食堂内の視線が集まる。

昨日の教室内でレットと仲良くしたおかげで変に目立ってしまったようだ。

俺が視線に耐えながら朝食を取り空いてる席を探す。

ちょうど誰も座っていない席を見つけて座ると何故か俺の周りに女生徒が三人か集まってきた。

「デニスさん同席よろしいですか」

見ると三人とも食事を持っている特に理由もないため「どうぞ」と答える。

俺は気にせず食べていると「デニスさんはどこから来たんですの」と話かけられた。

昨日までは俺のことをあまりよく思われてなかったのだがこのような子もいるんだな

あまり食事中に話すのもどうかと思ったがせっかく話しかけられたのでその子たちの質問に答えることにした。

その後も三人から「家は何をしてるんですか」「許嫁はいますか」など俺に着いて質問をされる。

俺も食べながら答えているが貴族と違って両親が領主をしているわけでも許嫁があるわけでもない。

俺の答えを聞いて彼女たちは嬉しそうにしている。

何がいいのだろうか

話している間に学園に行く時間になったので俺は断りを入れて席を立とうとした。

すると彼女達から「よければご一緒させてください」と言われた。

俺は朝食を一緒した子たちと学園に向かっているが向かっている。

「今日はヴァイオレット様はご一緒ではないのですか」と突然レットの話題を出してきた。

いつも一緒というわけではないのでそのことを伝えようとしたところ後ろから「デニスさーん」と声が聞こえてきた。

振り向くとレットが俺に向かって走ってきた。

「デニスさんおはようございます。よかったら一緒に行きませんか」

「おはようレット走ったら危ないよ」

俺が挨拶をした後三人を見る

一応一緒に登校している三人にレットと一緒に登校していいのか確認するためだ。

彼女達はもちろんと返事をしたため「レット一緒に行こうか」と答えた。

「ヴァイオレット様お久しぶりです。カイン家長女のサバンナです」

三人は順番にレットに挨拶をしている。

そういえば彼女達の名前を知らなかったなと思いつつ話を聞いているとレットから「彼女達は?」と俺に聞いてきた。

俺は「朝食を一緒に食べた後一緒に学園に行くことになった」と答えるとレットがふーんと言った。

レットは彼女達に近づくと「デニスさんと仲良くしてもらえるならいいけどそうじゃなかったら許さないよ」と言った。

その言葉を聞いた彼女達は「急用が出来ました。お先に失礼します」と答えるとそそくさと走っていった。

「あの子達慌ただしいな」

俺が呟くとレットは「デニスさん友達を選んだ方がいいよ」と言われた。

「大体カミラさんもいたんならもっと注意してください」

レットがカミラと会話を始める。

そういえばカミラは朝挨拶をしてからずっと黙っていた。

カミラは食事の時はいつもどこかに行くが登校する時は一緒にいる。

「気がついたらデニスちゃんと一緒にいたからとりあえず様子見してた」

「あの子達の目的わかってましたよね。あの子達は私に近づくためにデニスさんに近づいてました。私が近づいた後もしかするとデニスさんを除け者にするつもりだったんだと思います。貴族の家の女の子はそんな人たちです」

俺はレットに言われてやっと彼女達の目的を知った。やっぱり貴族というものになれない。

「もちろんわかってたよ。でもその程度でレットちゃんとデニスちゃんの仲は悪くならないから大丈夫だと思ったんだよ」

カミラに言われて「まあそうですね」とレットは自身満々に答える。

「ほらこのままだと遅刻するよ?デニスさん行こう」

結局レットとカミラの三人で学園に向かうのだった。


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