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26話 首都への道中

俺は何をしようか結局思いつかず気が付いたら眠ってしまっていたようだ。

気が付いたら朝になっていた、周りを見渡すと外が明るくなっており休憩のため馬車が止まっている。

俺がどうしようか考えていると傍にカミラが現れた。

「あ、デニスちゃんおはよう。やっと起きたね 今みんな外でご飯食べてるよ」

彼女は笑顔で話しかけてくれた。そういえば前世では子供のころはよく笑顔を見せてくれていた彼女だけど大人になり周りに聖女として扱われるようになり、久しぶりに会った彼女からは笑顔が消えていた。

俺は「わかった ありがとう」と答えると外にでる。

お腹がすいていた俺は食事をもらう。昨日町を出たばかりだからまだまだ新鮮な野菜のスープでおいしかった。

食事が終わり休憩が終わるとまた馬車が走りだした。役場を出るときにお姉さんから「3日くらいでつくよ」と言っていた。昔エマちゃんに会いに行こうと思って調べた時は一週間近くかかると分かり断念したものだ。ちょっとした家出のレベルを超えており、さすがにレイアたちをそこまで心配させることが出来なかった。


俺は昨日の夜と同じように何をしようか考えていると少し離れた場所でカミラが悲しそうな表情で俺を見ていた。

「カミラさんどうしたんですか」

俺の言葉に少し笑顔になった彼女が俺の傍まで来た。

「デニスちゃんやっとこちらを見てくれたね。私まだデニスちゃんとあんまりお話ししたことがないからもっとデニスちゃんのこと知りたいな」

そういえば今世ではカミラと全く話したことなったな。

それに彼女が精霊になってまでやり残したことが何だったのか今聞くチャンスなのではないだろうか。

「カミラさんは元人間だったんですよね。人間だった時どんな仕事をしてたんですか」

「そうね私は前世では国に所属した聖女だったよ。強い精霊と契約していたからいろんな町に行ってたくさんの人を治していたんだよ」

彼女の人間だったころ俺はほとんど彼女に同行していたから知っている内容ばかりだった。

しばらくの間俺の知っている彼女の昔話を聞いていた。前世のことを知っている俺は多少脚色を加えられた昔話があり、俺はツッコミを入れたかった本来知らないはずの俺がそれを言うのはおかしいからずっと我慢していた。

「そういえばこの前人間だったころやり残したことがあるって、誰かと会って話したいことがあるって言ってましたよね。それって何ですか」

カミラは俺と話している間はずっと笑顔だったがこの質問だけは真剣な表情になり、突然の真剣な顔に俺は少し恐怖を覚えた。

「そうね、前世でずっと一緒にいた男の子でね。私が聖女になってからも私とずっと一緒にいるためにわざわざ騎士になってまで私の傍にいてくれたの。そういえばデニスちゃんもお姉さんのために騎士になろうとしてたんだよね。私の会いたい人と一緒だね」

なぜカミラはエマちゃんのことを知っているのだろう。そういえば彼女はレイアと俺が寝た後も話していたからその時に聞いたのだろう。なんてレイアはおしゃべりなのだろう。

「その男の人に会いたいんですよね。その人に会って何をしたいんですか」

カミラは少し悩んで笑顔で「それは秘密かな」と答えた。


結局俺はカミラの目的を知ることが出来なかった。だが特にやることがなかった俺はカミラとずっと話続けたのだった。

やり残したことの質問以外は終始彼女は笑顔で俺と話していた。

彼女の真剣な表情は前世の俺の話以外なかった。

カミラの昔話のネタがなくなると外の景色について話した。

家にいたころは暇さえあれば道場に行ったり剣の訓練をしていたがさすがに狭い馬車の中で剣の訓練をすることが出来ない。

結局カミラと話し続けて夜になった。

夜になっても馬車は進行している。折り返しに入ったことで周りの騎士たちは少し気の緩みを感じるが周りに魔物もおらずこの量の騎士相手に襲ってくる盗賊もそうそういないため気が緩んでいるのだろう。

俺も夜になり、やることがないため眠っていたがその時馬車が停止した後に周りから叫び声が聞こえてきた。

俺は起き窓から外を見ると明らかに騎士の人数よりも多い盗賊たちが通り道の立ち塞がっていた。

なかなかカミラのキャラを決めることが出来ません

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