1話 目覚め
俺は今目を覚ました・・・・・目を覚ましたはずなのに真っ暗だ、きっとここが死後の世界なんだろうと思い声を出してみた。
「あうううあ ううう」
なんだなんだきちんと声を上げたはずなのに全く声が出なかった。
そのまま声を上げ続けていると突然、持ち上げられたと思ったら突然口に液体が流し込まれ無意識のうちに飲んでいた、その後すごい睡魔に襲われ気が付いたらまた眠っていた。
しばらくそのような生活を送っているとだんだん目が見えるようになったと思ったら見知らぬ女性に抱きかかえられた。
おかしいこれでも成人したはずなのに俺を簡単に持ち上げれるなんておかしい
「あうあうわわわ(あなたは誰ですか)」
だめだ話をしようにも言葉にならない
不思議に思い回りを見回すとそこに鏡があり目の前の女性が赤ん坊を持ち上げている姿が見れた。
え、、、、どうゆうこと この鏡が事実なら俺は今赤ん坊になってこの女性に抱きかかえられているということになる・・・・・・・きっと夢だちょうど眠くなってきたし寝てしまおう。
次目を覚ました時やはり状況は同じだった同じ女性に抱きかかえられ乳を飲まされる、これはいわゆる転生というものをしてしまったらしい
ということはあの時俺は聖女様を守ることができずに死んでしまったということだ。
その現実に落ち込んでいると突然小さな女の子が部屋に入ってきた いや今の俺よりかは大きいけど
「おばさん このこなに」
「この子は私の子よ エマちゃんの妹みたいな子よ」
そういうとおそらく俺の母親らしき女性はエマと呼ばれた子の目線の高さに合わせて俺を見えるようにした
「このこがエマのいもーと、かわいい」
「そうよ、お姉ちゃんとしてたくさんお世話してね」
二人がこのような話をしているとエマちゃんは俺の頭を撫でてくれた。
ほっこりと二人の話を聞いているとふと気になる言葉があった
エマちゃんの妹?
普通は男の子には弟というのでは?
え、つまり俺女の子…は?
聖女の護衛騎士としてずっとやってきた俺が女の子に転生してるなんてそんなことがあるはずが、
「あわわわわあああああああ」
混乱して自分でも意味の分からない言葉を話していると
「ほらデニスもお姉ちゃんよろしくといっているわ」
「いもーとちゃんよろしくね」
二人は俺を挟んで話を続けるのであった。
あれから1年ほどたち今の状況が分かってきた。
俺の名前はデニス 女の子のようだ。
家は平民で苗字はないみたいだ。
母親の名前はレイア 20歳半くらいでまあ貴族であれば少し遅いくらいだが、平民としてはこのくらいで母になるのも珍しくないだろう。
父親の名前はルーカス こちらは20歳後半くらいでなかなか会うことができない、仕事で忙しくしているようだ。
今日は珍しく父親が帰ってきた。
「デニス、パパは今帰ったよ~~~~~~」
と言いながら父親が俺の頬にすりすりしてきた。
「あなたお帰りなさい、今日は早いのね」
「最近仕事が忙しくてね、娘になかなか会えなくて辛かったよ」
ルーカスはかなり仕事が忙しくなかなか家に帰ってこれない
でも久しぶりに帰ってくると親バカを発揮している。
最近自分の状況に納得できるようになってきた。
最初は女の子になって混乱してきたが赤ん坊になったことでかなり時間を持て余していた。
女の子になってだいぶん落ち込んだりしたが女性でも騎士として活躍しているものも多く何も男じゃないとできないことなんてない。
まあ結婚し子供を儲けることが出来ないがこれは仕方ないことだと割り切るしかないだろう。
こうして現実と向き合いながら?赤ん坊時代は過ぎていくのであった。