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149話 試験結果

「それでは結果を発表します」

ここでやっとエフィさんが結果を伝えてくれる。

「お願いします。」

結果はどうでもいいがそれでも試験の結果には自信がある。

俺の半年の勉強の結果の試験のためそれが認められるのか楽しみである。

「デニスさんの試験の結果は 合格 です」

エフィさんが結果を発表した瞬間エマちゃんとレットが二人合わせて「やったー」と叫んだ。

俺は結果を聞いた時よりも二人の叫び声の方が驚いた。

「やったねデニスさん。半年の勉強の結果が出てよかったね。」

「これからよろしくねデニスさん。これからよろしくね」

二人はそれぞれの喜び方をしている。

しかしその姿は年相応の喜び方のためなんだか嬉しくなる。

なんだか親が子供を見る時はこんな気持ちなのかなと思ってしまう。

ん?これからよろしくね?どういうこと?

「あ、あのエマちゃんこれからよろしくってどういうこと?別に言われなくてもエマちゃんとはずっと家族だよ」

エマちゃんのことはずっと家族だと思っている。

たとえ俺を無理やり侍女にしたり、これの自信を粉々に壊されてもエマちゃんは家族だと思っている。

それなのになんで改まってよろしくなんて言うのだろう。

「そんなのこれからの遠征はデニスちゃんに同行してもらうからに決まっているじゃん。これからは学園でも仕事でもずっとデニスちゃんと一緒にいれる♪」

そんなの初めて聞いたんだけど。

俺はエマちゃんの七歳の誕生日の時にエマちゃんを守る騎士になるって約束したのに、人生何があるのか分からないな。

「そんなのズルいですエマ様。私の遠征の時デニスさんに同行してもらいたいです」

なぜかレットも話に同調する。

でもレットはそんな遠征することなんてないだろうに。

一体何を言っているのだろうか。

「ここはやっぱりデニスちゃんシフトをきちんと作る必要があるみたいだね」

「そうですね。きちんと平等にしないといけませんね。」

二人はなんだかその年に似合わない悪い顔をしている。

「あの、二人とも私の話なら私も混ぜて欲しいんだけど。」

この前二人は話が暴走して俺のシフトが分刻みで休みなしの予定だった。

もしそうなったら俺は過労で倒れてしまう。

そうならないように事前に俺はストップをかけないといけない。

俺は自分の保身に走るのだ。

「はいはい、お二人は興奮しているみたいですけど、デニスさんには合格したんですからこれからしないといけないことがあります。その話は後日お願いします」

そうだったここにはエフィさんがいるんだった。

ここまで気配を消せるとは流石プロの侍女さんだ。

あ、そうか俺ももうプロの侍女だったんだった。

そういえば今回の試験で気になることがあったんだった。

「あの、すみません。分かれば教えて欲しいんですけど、私以外に合格者いたんですか?」

俺が試験を見ている時他の人全員がミスをしていた。

もちろんミスの原因はエマちゃんとレットが原因なのだがそれでも結果が気になっていたのだ。

「それなら私もきいています。デニスさん以外全員不合格です。こんなこと前代未聞です」

「わ、私以外全員不合格!?」

そんな試験あるのか。

だって侍女の試験を受ける人は全員きちんと勉強してくるはずなのにそんなことあるのか。

「もちろん今回の試験はエマ様とヴァイオレット様がいらっしゃったため皆ミスが多かったです。しかしそんなことでミスをする人は実際に侍女として給餌をする時同じ様にミスをするということです。そんなのプロの侍女とは言えません。」

う、確かにエフィさんの言う通りだ。

「それに引き換えデニスさんはきちんと出来てました。なので今侍女の中でデニスさんは有名人です。あの二人を前に一才緊張せずに試験を終えた唯一の受験者と」

その話は聞きたくなかった。

そんな期待を一心に受けてたらやめたいなんて言えないじゃないか。

こうなったらしばらくの間真面目に侍女の仕事をして、騎士試験を受けれる年、つまり六年後に辞めると伝えよう。

それまでは頑張って耐え忍ぼうと心に決めた。

次の話がこの話を書き始めてずっと書きたかった話なので、たのしみです。

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