146話 卒業試験
この話は最終回みたいですが残念ながらまだまだ最終回ではありません。
「それでは卒業試験を始めます」
レットにバレてから半年が経った。
今俺は同じ首都内にある城に来ていた。
ここに何人も試験を受けるためにたくさんの人が集まっている。
集まっている人たちはとても緊張した面持ちだ。
この半年の間のことを思い出す。
半年の間ほぼ毎日学園に通いながら侍女の勉強ばかりしていてかなり疲れた。
それでもここまで続けることが出来たのはカミラと二人で勉強したのと頻繁にレットとエマちゃんが遊びに来たからだ。
しかしそれにも問題があった。
俺とカミラの二人で勉強をしているだけだったらエフィさんとペイズリーさんは普通に接してくれたのだがレットかエマちゃんもしくは両方が来た場合はエフィさんは少し緊張してしまうだけだが、ペイズリーさんは緊張でガチガチになってしまう。
ペイズリーさんは緊張のしすぎか俺にもまるでエマちゃんやレットのように接してしまうことがあるせいでそれを辞めてもらうのにかなりのお願いをしてしまった。
俺はここまでの勉強の日々を思い出いだす。
すぐに思い出すのは全く意味のないレットやエマちゃんからのちょっかいや茶化しばかりだがちゃんとためになることもたくさん教えてもらった。
その習って練習したことがいつも通りのことが出来れば合格出来るとお墨付きを貰った。
後はいつも通りにこの試験を受けるだけだ。
こんなに緊張したのは騎士団に入団する時以来だ。
今回は誰かと競い合うことはしないがその分一つのミスで落ちると言うことだ。
剣術とは別のことを気にしなければならない。
俺はそのことを気にしながら試験に臨んだ。
卒業試験は午前中のうちに終わってしまった。
試験会場に集まった人たちはとても緊張していた。
そのおかげで俺以外の人達ほぼ全ての人が小さな凡ミスを何度もしていた。
そのミスの原因はおそらく試験を見に来ていたエマちゃんとレットのせいだろう。
お姫様のレットと聖女として有名になりつつあるエマちゃんが見に来ているのだ。
ただでさえ試験で緊張しているはずなのにそれに加えレットとエマちゃんが見ているのだ。
緊張するなと言う方がおかしい。
俺は毎日エマちゃんとレットと一緒にいたため全く緊張しなかったが。
そして試験をめちゃくちゃにした原因の二人は今俺の後ろにいる。
「やっぱりデニスちゃんが一番上手かったよね」
「当たり前です。私たちのデニスさんなんですから」
二人は楽しそうに俺のことを話す。
確かに俺は会場で試験を受けた人の中でほぼ唯一ミスをしなかった。
なぜかそのことを二人は自慢げにいる。
「ほら二人とも帰るよ。急いで帰るよ」
俺はとりあえず二人を動かそうとする。
なぜ俺がこんなに急いで動かそうとしているのかというと
今二人は出口付近で立ち止まって話ているからだ。
そのせいでただでさえミスばかりをしてしまって落ち込んでいるのにさらに二人が出口を塞いでるせいで帰れずに立ち止まっている人ばかりだ。
この二人のせいで試験でミスをしてしまったのにこの二人のせいでさらに家に帰れないなんて可哀想すぎる。
俺は急いで二人を帰らせようと頑張った。
なんで試験を終えて疲れているはずなのにさらに二人を急かさないといけないのか。
私誤字多くないですか?
多いですよね。多すぎます。




