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140話 レットへ発覚

「レット?なんでいるの』

俺は目の前にいるはずのない人が目の前におり混乱している。

なんで彼女がここにいるんだろう。

彼女にバレる訳にはいかないと思い必死に逃げ回っていた。

いつも彼女が追ってこないように必死に逃げ回り回り道をしながらここに来ていた。

足の速さや体力的にレットが俺を追いかけられる訳がないはずのなのに彼女はここにいる。

一体どうして俺のところまで来れたのだろう。

「デニスさん〜やっと見つけたよ〜」

レットは笑顔で俺を見ている。

その笑顔はいつもの純真無垢な笑顔ではない。

口は笑っているが目は全く笑っていないのだ。

「デニスさんはこんなところで、そんな格好で何をしているのかな」

レットは顔はそのままで話を続ける。

そこで俺は気がついた。

今の俺の服装は侍女の制服のままだ。

「ちょっと侍女の制服を着てみたくなって」

俺はとりあえず思いついた言い訳をする。

それ以外俺の言い訳が何も思いつかなかった。

流石に馬鹿正直に『エマちゃんの侍女になったので、侍女の心得を勉強してます。』

なんて言える訳がない。

と言うか言った瞬間確実にレットはキレる。

そうなったら流石の俺でも止めれる自信がない。

「ふーん、そうなんだー」

レットは全く納得していない。

流石にその言い訳には無理があったか。

とりあえずレットに部屋の中を見せる訳にはいかない。

そう思いながら頑張ってレットに中を見せない様にしている。

俺の体は平均よりも小さいが幸いレットもあまり俺と大差ない身長をしておりなんとか中を見せないように出来ていた。

このまま粘ってレットが帰ってくれることを祈っていたが、残念ながら後ろから恐れていた声が聞こえて来た。

「デニスさんいつまで対応しているのですか、その程度でこれだけ時間をかけるのは減点ですよ」

後ろからペイズリーさんが俺の様子を見に来たのだった。

「デニスさん何を今の声誰。誰がいるの」

流石にそれを見逃すレットではなかった。

すぐに俺の体を後ろを見ようとする。

俺は一生懸命体を動かし後ろを見せない様にする。

「デニスさん一体何を隠してるの。中みせて」

「絶対見せない」

俺はなんとかレットを中に入れないようにする。

レットの筋力は毎朝剣術の訓練をしている俺にくれべて弱い。

おかげでなんとかレットを押し返すことが出来ていた。

しかしなかなか帰ってこない俺を心配したのかついにペイズリーさんが玄関に着てしまった。

「デニスさんいつまでやっているのですか。おや」

ペイズリーさんは俺の前にいる人に目を留まる。

「これはヴァイオレット様本日はどのような御用で」

ペイズリーさんはレットを見た途端頭を下げる。

最近はこんな光景を見たことがなかったがそういえば普通の平民はこうするのが普通だったと思い出す。

ペイズリーさんは俺の服を引っ張る。

彼女は俺も自分と同じ様に頭を下げる様に言っているようだ。

確かに俺も彼女も平民だ。

普通の平民なら王族相手に対等に話たり出来ない。

そう普通の平民ならだ。

「頭を上げてください。それにデニスさんは私の友達なので頭を下げなくて大丈夫です」

レットは俺の説明をしてくれる。

ペイズリーさんが俺に頭を下げるように服を引いていたのが見えていたようだ。

「と、友達ー!!」

しかしレットの説明で普通ではないことがあった。

それは俺がレットの友達だと言うことだ。

ペイズリーさんはあまりにも驚いたのか驚いたまま固まってしまった。

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