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136話 例の約束

「私のお供をしてもらおうと思って」

俺はエマちゃんの言葉の意味が理解できない。

俺がエマちゃんのお供?どうゆうこと?

「エマちゃんそれってどう言うこと」

俺がさっきから何度目か分からない混乱をしていると先にカミラが質問を始めた。

やっぱりこういう時のカミラだ。

やっぱりカミラはこう言う時の場数が違う。

流石は元聖女様だ。

「だって今は私が遠征に行っている間、デニスちゃんとは離れ離れでしょ」

少し考えるとやっとエマちゃんが説明をしてくれる気になったようだ。

エマちゃんの説明を俺とカミラは二人して頷く。

ちなみに部屋にはソフィアはいるがこちらの話に入ってくる気がないようだ。

「だからデニスちゃんにはついてきてもらおうと思って」

まだまだ話が続くと思っていたが思ったよりもすぐに終わった。

ってそれだけ?全然意味が分からないんだけど

エマちゃんの説明を聞いてその意味を俺とカミラの二人は頭をひねる。

一体どう言うことか全く意味が分からないのだ。

「つまりエマはデニスに遠征についてきてもらうために自分の侍女になってほしいって言ってるんです」

しばらく俺とカミラが悩んでいたらソフィアが解説してくれた。

なるほど、そういういことか。

だから俺の体を測っていたのか。侍女の服を作るために。

納得納得・・・・ってなるかーー!

「何勝手にエマちゃんが決めてるの?だいたい学園はどうすればいいの」

当たり前だがこの学園に通っている以上俺は学生だ。

学生の身分は学園に通わないといけない。

なのにエマちゃんの遠征に行ってしまうと学園に通えなくなる。

そうなると学園を追い出されてしまう。

「大丈夫。ちゃんと学園長に話を通しておいたから」

エマちゃんは笑顔で答える。

まるで俺の質問を予想していたようだ。

流石秀才だ。

「だいたいまだ私了承してないよね」

まず大前提として俺がエマちゃんの遠征について行くことを了承していない。

それなのにいつの間にかエマちゃんの元で身の回りのお世話をすることが決まってしまっている。

俺の意見を全く聞いていない。

「だってデニスちゃん私のお願いなんでも聞いてくれるって言ってたじゃない」

俺が文句を言うとエマちゃんが何を言っているんだとばかりに言う。

なんでも言うこと?一体何を言っているんだ。

全く記憶にない。

「デニス。あなたはエマがこの前遠征に行く時に約束してましたよ」

俺が頭を悩ませているとソフィアが指摘する。

そういえばそんなこと言った気がするようなしないような。

もしかしてその言葉だけでエマちゃんはここまで行動したってこと?

「だからデニスちゃんの許可はとったと思ってたんだよ。それにもうデニスちゃんの許可は取ったって言ったから撤回はできないし」

「この話どこまで行ってるの」

エマちゃんの言い方からしてかなり偉い人の許可もとっている風に言う。

「もちろん王様まで」

エマちゃんは笑顔でとんでもないことを言った。

その言葉を聞いて俺は一切何も反発することが出来なくなった。



完全に周りを固められましたね

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― 新着の感想 ―
[一言] 騎士になるとは言ったかもしれないが侍女になるなんて言ってない、か
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