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124話 レット初戦


俺とテオ君とカミラは朝練が終わり時間があったため魔術大会の様子を見にきた。

「こっちは多いんだね」

大会の様子を見にきた時に一番最初に思ったのは生徒の多さだ。

剣術大会に比べて参加者も多く観戦者も多い。

「貴族の子達には剣術よりも魔術の方が人気だしね」

「確かに魔術の方が見てて迫力があるしな。剣術は見てるだけだと地味だし」

なんだと、剣術が地味だと、

カミラはともかくテオ君まで剣術を馬鹿にするとは。

確かに魔術の方が剣術に比べて見てて迫力があるしどちらの実力が上か判断しやすい。

それこそ難しいと言われている技を使えばそれだけで実力がわかる。

それに実際の戦闘の時は短距離からの攻撃するため剣術のように接近しなくてもいい分安全だ。

そのため貴族は魔術を覚える傾向にあると騎士団に入団した際に説明された。

しかし剣術の方が相手と自分のぶつかり合い。

二手三手先の読み合い。

自分の有利になる位置の誘い込む手腕。

剣術は奥深いのだ。

馬鹿にできる物ではない。

これは明日の朝テオ君には剣術の奥深さを体で学んで貰わないといけないな。

それはもう剣術は素晴らしいと言われられるように。

俺が明日の訓練メニューを練り直しているとレットがグラウンドに現れた。

どうやらレットの出番は初めの方みたいだ。

「がんばれーレットー」

テオ君は自分の時に応援してもらったお返しとばかりに声援を送る。

相手は同じ学年の生徒だ。

おそらくこの相手ならレットは負けることないだろう。

カミラも同じ考えのようで特に心配していないみたいだ。

レットは魔術の成績が俺たちの学年で二番目にいい。

一番は俺ということになっているが俺はカミラに魔法を使って貰っているから実質一番はレットだろう。

レット達兄妹はあと一人は知らないが二人が剣術と魔術の才能がある。

俺も体はエマちゃんと親戚なんだからもう少し何かの才能があればいいのだが、

俺が落ち込んでいるうちにレットの試合が始まった。


試合の結果はレット圧勝だった。


俺たちの元に戻ってきたレットはドヤ顔をしていた。

「やっぱり私は天才だったんだ」

カミラの訓練のおかげで同世代よりも実践向きな訓練のおかげなのかどちらにしろ苦戦もせずに勝利した。

「でもレットはカミラに魔術の使い方を教わっているんだよ。それなら勝っても不思議じゃないと思うけど」

レットは魔術の才能があるのと魔術の天才であるカミラに教わっている。

それなら授業でしか魔術を習っていない他の生徒余裕で勝っても違和感はない。

「でもデニスさんも私と同い年だけど優勝したじゃない。もしかしたら私も優勝しちゃうかもなー」

しかしレットは自分の実力を疑っていないみたいだ。

レットのこの自信は俺が優勝したことも理由の一つなのかもしれない。

体の大きさのと力と本来であれば経験というハンデがあるにも関わらず俺は剣術の大会で優勝した。

魔術は体の大きさと力は関係ない分ハンデは経験のみだ。

それならレットも勝てると思っているのだろう。

俺はレットの心が折れないか心配するしかなかった。


ちょっとはレットちゃんに子供らしさを持って貰いたいですね。

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