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10話 騎士になるという決意

「なら私騎士になるよ。」

俺はエマちゃんにそういった。俺の言葉にエマちゃんは理解が出来ないようだ。

「騎士になるってどういうこと?」

当たり前だ、突然そんなこと言われて意味を理解できる子供はいないだろう。

「エマちゃんはすごい回復魔法が使える精霊さんと契約したよね。きっとエマちゃんのもとに来た理由があるはずなの。もしかしたら戦争や病気になった偉い人のところに行くことになると思うの。エマちゃんはとっても強い回復魔法が使えるから国も死なせたくないはず、だから私が騎士になってエマちゃんを守る。こうすればエマちゃんとずっと一緒にいられるよ」

そういうとエマちゃんがすごく驚いた顔になった。

「もしかしたらエマちゃんのパパとママにもう会えないかもしれない。でもかわりに私はずっとエマちゃんと一緒にいてあげる。だからエマちゃん元気だして、エマちゃんへ私からの誕生日プレゼントだよ」

エマちゃんは望んで強い精霊と契約したわけではない。だがソフィアと契約してしまったからには国の保護下に置かれるしかないが、それだと家族と離れ離れになるしかなくなる。

このままだとエマちゃんの心が壊れてしまう。だから俺はエマちゃんの心を守るためにそして俺がエマちゃんと一緒にいたいから俺の気持ちを伝えた。

「エマちゃんは私とずっと一緒にいると嫌なの?」

でも俺の言葉にエマちゃんは暗い表情のままだもしかしたら嫌なのだろうか

「でもデニスちゃんが騎士になったらとっても忙しくてもうおじさんとおばさんと一緒に入れなくなるよ。騎士になったらいっぱいいっぱい怪我をしてもしかしたら死んじゃうんだよ。それでもいいの?」

俺のことを心配して暗い表情をしていたようだ、エマちゃんは頭がいい子だこんなに人の気持ちを考えられる7歳はなかなかいない。

「当たり前じゃん、私は騎士になってエマちゃんのことを守るんだよ。寂しくなんてないよ、それにどんな怪我をしてもエマちゃんに治してもらえばいいんだよ。」

「うん、わかったデニスちゃんが私を守って私がデニスちゃんを守るね」

やっとエマちゃんが笑顔になった。やっぱりエマちゃんには笑顔が似合う。

「でもデニスちゃんはなんであの精霊さんがすごい回復魔法を使えるの知ってるの?」

ギクッそういえばまだエマちゃんはソフィアときちんと話をしていなかったんだ。

「精霊さんに直接聞いたの」

と慌てて言い訳をした。「そうなんだデニスちゃんはお話したんだね」と納得してくれた。最後に詰めが甘いなと実感した。


俺たちの話が終わるとエマちゃんがソフィアを呼んだ。

「改めて初めまして、私の名前はソフィアと言いますこれからよろしくお願いします。」

「はじめましてエマといいます。よろしくお願いします。」

改めて二人は挨拶を始めた。

「私は人と契約は何回もしています。これでも人のことをかなり理解しているつもりです。何かありましたらなんでも聞いてください。」

二人のあいさつが終わったようだ、だがソフィアさっき「人間のことは分かりません」って言ってたよな。


エマちゃんと二人下に降りるとエマちゃんの両親が帰ってきていた。息を切らしているため仕事中で慌てて帰って来たようだ。

おばさんは「エマ!」というとエマちゃんを抱きしめた。

「エマ大丈夫 こんな日にそばにいてあげられなくてごめんね」

そういうとおばさんは泣き出した。その二人を覆うようにおじさんも抱きしめている。


「うんうん大丈夫だよママ、せっかく精霊さんが私のもとに来たんだもん。きっと私のもとに来た理由があるんだよ。私頑張るね」

エマちゃんの言葉におじさんとおばさんそれにレイアもかなり驚いた。おそらくエマちゃんの様子をレイアから聞いていたのだろう。

「うんエマ頑張ってね私たちも応援しているからね」

おばさんが泣きながら答えた。

「うん、でも私も寂しいからパパとママと一緒に寝たいな」

そういうとおばさんとおじさんは「うん」と答えたおそらく娘の最後になるであろうわがままに答えたいのだろう。

誤字報告ありがとうがざいます

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