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107話 四回戦②

「え?あの人王子様なの」

俺は相手の選手の名前を聞いて驚いた。

「相変わらずデニスちゃんは王族の名前を知らないんだね。この学園に通う人なら誰だって知っているよ」

俺が驚いている姿を見てレットは呆れている。

確かにレットと初めて話た時もレットが王族と知らずに驚いたことを思い出した。

「でもレットのお兄さんってそんなに強かったんだね」

俺の勝手な思い込みだが王族は強いイメージがない。

王族というだけで常に守れられているというイメージがある。

「ヴィクター兄さんは剣術が得意だよ。それに私もある程度武術が使えないとAクラスにいるわけないでしょ。なんで私が去年も今年もAクラスにいると思っているの」

そういえばこの学園のAクラスに所属するには学力も武術も優秀じゃないと入れないんだった。

俺の場合は前世の知識と経験があるから今年はAクラスに所属出来ているため物凄い才能のはずだ。

「それならレットも剣術が得意なのか、いいこと聞いた」

もしそうなら今までレットが相手と思い手を抜いていたがこれからは剣術の授業の際は全力で相手してもらおうと思う。

俺の表情を見たレットは俺の考えていることがわかったのか「手加減してね」と言っていた。


テオ君とヴィクター先輩は何か話しているみたいだ。

残念ながら俺とレット人が多いため少し離れたところで見ているため何を話しているのか分からない。

少し待つと二人の話が終わったようで試合が始まった。

最初に走り出したのはテオ君だ。

俺の戦い方は少しまだまだ基礎が出来ていないテオ君には俺の戦い方を教えていない。

毎朝訓練で模擬戦をしているため少しは経験を積んでいる。

それでも戦い方や相手の武器の特徴を知っているのと知らないのとでは勝率が全く違う。

今までの相手だったら毎朝の訓練による持久力と俺との模擬戦での経験でなんとかなったのだろうがもし相手が同じように訓練をしてきた相手や戦術などの知識がしっかりとある相手だった場合テオ君の勝利は絶望的だろう。

そして四回戦まで勝ち残っている相手だ。

勝ち目は薄いだろう。

テオ君の剣をヴィクター先輩は余裕を持って受け止めた。

それどころかテオ君の剣を弾くとそのまま追撃をした。

並の相手ならそれで終わりだろうが毎朝の模擬戦での経験か後ろに飛ぶことで回避する。

しかし回避出来たことに安心して剣をすぐに構えないことは減点だ。

少しの間二人は睨み合いをする。

その後次はヴィクター先輩が動きテオ君が回避をする。

その後も二人はしばらく攻撃をしあった。

「ヴィクター先輩はテオ君より少し上くらいか」

俺はヴィクター先輩の実力を初めて見た。

四回戦に出るからには相当強いと思っていたのだがテオ君よりも少ししか実力に差がないとはおそらくヴィクター先輩もギリギリで勝ったのだろう。

「そうだね。今のままならあんまり差がないみたいだね」

レットは含みのある言い方をする。

こういうふうにいう時のレットはないか知っているはずだ。

しかし俺は心当たりがなためレットに話を聞く。

「見てればわかるよ」

しかしレットは答えるつもりはないみたいだ。

仕方なく俺は試合に集中する。

しかしレットが秘密にしていたことはすぐに分かった。

ヴィクター先輩は剣をもう一つ取り出した。

「二刀流!?」

俺が騎士をしていた時でも二刀流の騎士なんて見たことがない。

二本の剣を使うということは剣を腕一つでもつということだ。

その分力が分散するため鍔競り合いになった場合は不利になる。

さらに二本分の剣を操るためその分扱いづらい。

本当にそんな武器を学生が使うことができるのだろうか


続きます。

こんなに続くとは思っていませんでした。

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