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99話 大会開始

「ただいまより武術大会を始めます」

今日は俺が待ちに待った武術大会が始まった。

大会に参加する生徒はグラウンドに並んでいる。

大会に参加しない生徒はグラウンドの端に観客として座っている。

剣術と魔法で日程が分かれており最初は剣術の日だ。

俺の周りには体の大きな上級生の男子がほとんどだ。

まあ剣術は体が大きく力が強い上級生の男子が有利なため当たり前だ。

去年はテオ君も参加したらしいのだが一回戦は突破したが二回戦で負けてしまったらしい。

テオ君の学年で一回戦を突破したのはテオ君だけだったらしくそのおかげで才能があると言われていた。

まあ、剣術の授業で入学したての俺を少し痛ぶろうとしら返り討ちにあったのだが。

「デニスの初戦はいつ」

開会式が終わりテオ君と一緒にグラウンドから離れる。

今回大会に参加する生徒の中に俺の知り合いはテオ君しかいない。

同じクラスの人は魔術に出る生徒はいるが剣術の方に出るのは俺だけだ。

去年は実力差を見せられた俺たちの学園は俺とテオ君くらいしか出ない。

「私は明日かな。やっぱり人が多いとなかなか出番がないね」

流石に俺たちの学年の参加者はほとんどいないとはいえ騎士団の幹部が見学にくる。

騎士団の幹部に実力を見せればかなり好条件で入団できる。

そのため上の学年になればいいところを見せようとたくさんの生徒が参加する。

そのおかげで百人以上の生徒が剣術の大会に参加する。

魔法の方は剣術以上の生徒が参加するため剣術よりもさらに多くの生徒が参加する。

「俺は今日の午後から早速。やばい緊張しすぎてお腹痛い」

テオ君は思ったより早い。

「いいじゃん。どうせ戦うんなら早く戦いたかった」

俺は久々のテオ君以外の対人戦でワクワクしている。

授業の模擬戦は俺と誰ともしたくないと言われてレットが相手をしている。

だがレットはAクラスに所属しているだけあって剣術の基礎は出来ているがどうしても相手にならない。

今回の大会は久しぶりに骨のある相手と戦えると思うとワクワクが止まらない。

「デニスって前から思っていたけど戦闘狂だよな」

どうやら顔に出ていたようで、テオ君は少し引いたような顔をする。

まあテオ君に見られるくらい大丈夫だろう。


「あー次か緊張する。やばいやばい」

テオ君の番が近づいてきたため俺とレットとカミラの三人で様子を見にきた。

エマちゃんは残念ながらどこかの街で流行り病が出たとのことでその街に向かってる。

久しぶりにエマちゃんは聖女の仕事に出かけた。

俺が学園に来た時から大きな仕事がなく普通の学生として暮らしていたエマちゃんだが久しぶりぶりに大きな仕事がきて「デニスちゃんと一緒に行きたい!デニスちゃんも連れて行く」と言っていたらしいが俺がこの大会に出たいとエマちゃんにお願いした。

なかなか納得してくれないエマちゃんに「我慢してくれたら今度エマちゃんのお願いなんでも聞いてあげるから」と言うとなんとか納得してくれた。

エマちゃんが行く時に見送りに行ったらニコニコしていて「デニスちゃん約束覚えててね」としていたためなんだか怖い。

エマちゃんのことを信用している。大丈夫だよな?心配になってきた。

「大丈夫テオが負けても誰も驚かないから気にせず惨敗してきなよ」

「それはそれで酷くないか」

レットがテオ君を楽しそうに雑談している。

二人は楽しそうに雑談しているためきっと大丈夫だろう。

そう思っていると前の試合が終わった。

「次の試合の生徒は定位置に来てください」

ついにテオ君の出番がきた。

「うわ、ついにきた」

テオ君は呼ばれると試合に使う木刀を持ち定位置に向かおうとする。

「テオ君、いつも通りやれば勝てない相手ではない。リラックスして」

最後の俺はテオ君にアドバイスをする。

相手は今年入ってきた新入生で体格差はあまりない。

相手の実力は分からないがそれでも緊張でガチガチなままなら勝てる試合も勝てない。

この言葉でテオ君の緊張が和らぐとは思えないがそれでも頑張って貰いたい。

こうして試合が始まった。

テオ君初戦です。

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