プロローグ
初投稿です。つたない点があってもご容赦ください。
今周りの全ての建物が燃えている、原形をとどめている建物はなく人々は逃げまとうものや倒れているものばかりだ。
そんな俺の横に一人の女性が倒れていた。
その女性はこの国の聖女であり俺の幼馴染でもあった。
この国で最強の聖女であり、最強の精霊と契約をし、どんな傷や病も治すことができた。
俺はその聖女の護衛騎士として彼女を守っている、いや守っていた。
だが今の彼女は両足はあらぬ方向に曲がっており、片腕はなくなり、もう片方の手はちぎれる寸前で俺に向かって倒れている。
あの状態では腕を動かすことは出来ないだろう。
俺は倒れており、建物には火が回り、周りが崩れ彼女一人では脱出は出来ないであろう。
「聖女様すみません、あなた様の横でずっと守ると誓ったのに、恨まれ、憎まれても仕方ありません。」
もうかすれた声しか出せない俺は彼女へ謝罪をする。
そんな中彼女が口を動かした。
「・・・・・・・」
彼女の口が動いたがもう俺には声が聞こえない。
きっと騎士として彼女を守る勤めを果たせなかった俺へ恨みの言葉を言っているのであろう 彼女はほかの者へは優しかったが俺にはとても厳しかった。
特に、俺が彼女の護衛騎士になってからというもの俺を嫌っているかのようにあたりがきつく当たられることが多かった。きっと頻繁に怪我をし彼女の世話になっている俺に嫌気がさしていたのだと思う。
今回も仕事にとても厳しかった彼女は彼女を守るという職務を果たせなかった俺に恨み言を言われても仕方ない。
そんな中彼女が契約している人型精霊が彼女のそばに現れ、彼女が魔術を練り始めた。
彼女の手はこちらに向いているが、俺自身の傷もかなり深く遠距離からの治癒魔法では俺の傷は癒せない。
そのようなことを考えている間に魔法が練り終わり、魔法が発動した。
きっと騎士の職務を果たせなかったことでの行動であろう。
発動した魔術が体を包みこまれそのまま意識を失った。