神様と理由
あなたは知るかもしれない。
あなたがここに来てから遂に一週間が過ぎた。毎日毎日神様の暇潰しに付き合って、それ以外はなにもしない。
勉強も仕事もなぁんにもしない。
平和で楽しい日々だが、あなたはふと疑問に思うだろう。
(自分はなぜここに連れてこられたんだろう? )
今日も神様が扉を叩くので、あなたはゆっくりと身支度をして立ち上がった。
※
神様の暇潰し
~8日目 神様と理由~
※
神との暫しの談笑の後、あなたは神に問いかける。
《スリーサイズ教えて》
→1
《なぜここに連れてきたの? 》
→2
※1
あなたはどうしても気になっていたこと……神のスリーサイズを聞いた。神は暫く神妙な顔をしてから答える。
「あなたが今、期待している数値です」
なんだかはぐらかされた感じだ。
《仕方ないので連れてこられた理由を聞く》
→2
《恋人の有無を聞く》
→3
※2
「え? ここに連れてこられた理由!? そ、そんなの、最初に言った通りですよ! 」
神は急に慌てたように声を上げる。
ただの暇潰しの相手にしては些か不自然な反応だ。
どんなに鈍い人間でも、流石にこれには気がつくだろう。そう、漫画の主人公でもない限りは。
《問い詰める》
→4
《諦める》
→5
※3
あなたは諦めて、神様に恋人がいるかどうか聞くことにした。
「いないと、いけませんか? 」
神は不機嫌に答える。
どうやら、つっこんではいけない話題だったようだ。マシンガンのように語り出した神は止まらない。
「大体、恋人の何がいいんですか! 持つと時間もお金も労力もかかるし、最初はアツアツでもすぐに冷めますよ! それに、それをSNSにアップして騒ぐ奴もめんどくさいです! 別にあなたにそんなに興味ありませんよって! 私が知りたいのは離婚情報だけで……」
そして、長話のせいで、
『今日はなにもない素晴らしい1日だった』
※4
あなたは神を問い詰めることにした。
すると神は暫くして静かに語り始める。
「……信じられないかもしれませんが、世界はもうすぐ終わるんです」
あまり脈絡のない言葉。
彼女はその意味を示すように続けた。
「せめてもの罪滅ぼしなんです」
ただ、それ以上は唇を噛んだまま、何も言えないようである。だから、あなたは……。
《諦める》
→5
※5
あなたは問い詰めることをあきらめた。
なにか聞かれたくない理由があるのだろう、自分がこれ以上聞いては失礼だと思ったのかもしれない。
すると、神は静かな声であなたに言った。
「……そうです、知らなくていいことなんです」
その表情はどこか暗く、普段の彼女からは考えられないものである。まぁ、それもほんの一瞬、神はいつもの調子をすぐに取り戻して笑った。
「さて、今日はなにをしましょう? 」
今日もまた、平和な1日が始まるのだ。
※つづく※
あなたは知ったかもしれない。