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神様と理由

あなたは知るかもしれない。

 あなたがここに来てから遂に一週間が過ぎた。毎日毎日神様の暇潰しに付き合って、それ以外はなにもしない。

勉強も仕事もなぁんにもしない。


平和で楽しい日々だが、あなたはふと疑問に思うだろう。


(自分はなぜここに連れてこられたんだろう? )


今日も神様が扉を叩くので、あなたはゆっくりと身支度をして立ち上がった。


神様の暇潰し

~8日目 神様と理由~


神との暫しの談笑の後、あなたは神に問いかける。


《スリーサイズ教えて》

→1

《なぜここに連れてきたの? 》

→2


※1


あなたはどうしても気になっていたこと……神のスリーサイズを聞いた。神は暫く神妙な顔をしてから答える。


「あなたが今、期待している数値です」


なんだかはぐらかされた感じだ。


《仕方ないので連れてこられた理由を聞く》

→2

《恋人の有無を聞く》

→3


※2


「え? ここに連れてこられた理由!? そ、そんなの、最初に言った通りですよ! 」


神は急に慌てたように声を上げる。

ただの暇潰しの相手にしては(いささ)か不自然な反応だ。

どんなに鈍い人間でも、流石にこれには気がつくだろう。そう、漫画の主人公でもない限りは。


《問い詰める》

→4

《諦める》

→5


※3


あなたは諦めて、神様に恋人がいるかどうか聞くことにした。


「いないと、いけませんか? 」


神は不機嫌に答える。

どうやら、つっこんではいけない話題だったようだ。マシンガンのように語り出した神は止まらない。


「大体、恋人の何がいいんですか! 持つと時間もお金も労力もかかるし、最初はアツアツでもすぐに冷めますよ! それに、それをSNSにアップして騒ぐ奴もめんどくさいです! 別にあなたにそんなに興味ありませんよって! 私が知りたいのは離婚情報だけで……」


そして、長話のせいで、


『今日はなにもない素晴らしい1日だった』


※4


あなたは神を問い詰めることにした。

すると神は暫くして静かに語り始める。


「……信じられないかもしれませんが、世界はもうすぐ終わるんです」


あまり脈絡のない言葉。

彼女はその意味を示すように続けた。


「せめてもの罪滅ぼしなんです」


ただ、それ以上は唇を噛んだまま、何も言えないようである。だから、あなたは……。


《諦める》

→5


※5


あなたは問い詰めることをあきらめた。

なにか聞かれたくない理由があるのだろう、自分がこれ以上聞いては失礼だと思ったのかもしれない。


すると、神は静かな声であなたに言った。


「……そうです、知らなくていいことなんです」


その表情はどこか暗く、普段の彼女からは考えられないものである。まぁ、それもほんの一瞬、神はいつもの調子をすぐに取り戻して笑った。


「さて、今日はなにをしましょう? 」


今日もまた、平和な1日が始まるのだ。



※つづく※

あなたは知ったかもしれない。

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