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世界がゲーム仕様になりました  作者: 矢崎未峻
62/70

嫌な予感ってあるよな

物語の展開に悩んだりバタバタしてたりで遅くなりました。

「おはよ」


「おー、おはよ」


 結局、昨日は部屋に帰ってから集中出来なくてすぐに寝た。

 それにそもそも魔力がほぼ無かったのだから作ったところであまり意味が無かったし。


「朝飯は?」


「まだだ。注文はしてるけどな」


「そうか。すみません、サンドイッチとコーヒー下さい」


 近くを通りかかったホムンクルスに注文してから南雲と冗談を言い合った。

 お互い何となく居心地の悪さを感じてのやり取りだ。


「やめだやめ。らしく無い」


「だな。ほんとにらしく無い。・・・なあ黒鉄。お前はおれをどう評価してる?」


「チート1歩手前」


「じゃあ、おれは早苗を守り切れると思うか?」


「知るかよ。そんなもんお前次第だ。大体、俺に聞かなくても答えは出てるだろ」


「そう、なんだけどさ」


「自信がないって?」


「ああ」


「よく聞けチート1歩手前。俺は凡人だ。いや、凡人以下だ。でもうちのメンバーは絶対に死なせない。この先俺が死ぬ事になっても、死ぬ直前まで守り続ける。自信なんてない。力が無いからな。不安だらけだ。でも俺は、あいつらが笑ってられるなら命なんて要らない」


「お前、本気か?」


「当たり前だボケ。冗談で言っていい事じゃ無いだろ」


「聞かれたら絶対怒られるぞ」


「残念ながらこんな世界になった日に宣言して怒られてるよ。まあ、その時は白亜は含まれてなかったけど。仲間になる前だったから」


 今言っても間違いなく怒られるけど。

 特に白亜には怒られそうだ。


「お前、すげーな。おれにはそんな事言う度胸ないわ」


「俺だって命かける度胸なんてねーわ」


「は?今命かけるって言ったじゃん」


「馬鹿野郎、あいつらが笑ってられるなら命かけるって言ったんだ。つーか死にたくないし」


「めちゃくちゃ言ってんな」


「ああ、めちゃくちゃだ。でもそれで良い。ガッチガチに固めた覚悟で可能性を狭めるなんてもうごめんだ。いざと言う時、それしか方法が無かったらそうする。その程度に考えてれば良いんだよ。命がある事が1番大事なんだから。って偉そうに言ってみたけど、俺も少し前に気付いたばっかりなんだよな」


 そう、俺も気付いたばかりだ。夕香と白亜に気付かされた。

 死ぬ気で守るのは良いけど死んだらもう2度と守れない。当たり前の事なのに、死ぬのがどういう事か分かってる筈だったのに忘れてた。

 無意識に生きることから逃げてたんだろうな。


「命がある事が大事、か。うん、そうだな。守るためには生きてないとな。サンキュー」


「おー。さて、飯食うか」


 少し前に届いていた朝飯を2人して食べ始めてから数分した頃、雅人が起きてきた。

 そして雅人の朝飯が届いた頃に女性陣が3人一緒に現れた。

 朝飯が終わった頃、みんなが俺と南雲の顔を見て口を揃えて何かあったのかと嬉しそうに聞いてきた。

 もちろん、答えははぐらかした。何度も真顔で言えるほど俺は肝が据わってない。

 それに言った後の事考えたらめんどくさくてやってられないからな。

 昨日同様、一度準備のため解散して準備ができ次第また食堂に集合という事になった。


「・・・何か、今日は変な感じがする」


 防具を身につけながら何となく感じた違和感を口にしてみたが、口にしたところで形になるようなものでもなく、ただふわふわとしたしこりのようなものを感じるだけに留まった。

 でも、無視して良いものじゃない気がしてならないんだよな。ここ最近にも感じたことあるような違和感で、良くない事が起こった筈なんだけど・・・。

 ダメだ。分からん。ま、そのうち思い出すだろ。


「今日も女性陣の方が遅いか」


「まーそうなるわな」


「それにしたってお前ら早くね?」


「「今日はお前が遅かっただけだ」」


「え、そう?考え事しながら準備してたからかな」


「悠がそう言う時って嫌な予感しかしないんだが」


「俺もそう思う」


「自覚ありかよ」「タチ悪」


「今回のは本当にタチ悪いわ。何かよく分かんないから」


「なに、何の話?」


 女性陣が集合ついでに何の話をしてたのか聞いてきたので説明したら、あからさまに顔を歪ませた人が1人。

 幼馴染ってのはあれか?同じ反応する事が暗黙の了解なのか?それともこいつらがこうなだけか?

 いずれにせよいい加減凹むぞコラ。


「はい、この話終わり。行くぞー」


 南雲の助け舟のおかげでこれ以上面倒なやり取りをせずに済んだ。

 と、この時は思っていました。




「なんで余計に面倒な事が起こる?」


「え?何か言った?」


「いや、何も。白亜、ちょっと一緒に離れとくか」


「なんで?」


「面倒。疲れた。だから付き合って」


「ふふふ、分かった」


「サンキュー」


 面倒事の元から少し距離をとって白亜とだらだら話して居ると、それに気付いた加耶がこっちに来た。

 やべ、文句言われる。


「あんた達、こんなとこに居たのね。私もちょっと休もうかな」


「・・・え?」


「なによ?ダメなの?」


「あ、いやそうじゃなくて。何やってんだって文句の一つでも言われるのかと」


「言わないわよ。私だって、毎度毎度こうも絡まれると疲れるの」


「だよなぁ、毎回だもんな。流石にお前も疲れるか」


「あんた私をなんだと思ってんの?」


「気心知れた幼馴染」


「・・・っ。はぁ、もう。あんたは、そういうとこよ」


「何がだ」


「黒鉄くんのズルいとこだよ」


「白亜さん?話に入ってきて一言目が悪口ですか?」


「悪口じゃないよ。本当のこと言っただけ」


 それ、俺にとっちゃ悪口なんですけど?

 まあ言っても無駄だろうから言わないけどな。

 それはともかくとして、面倒事の原因のあれは何者だ?

 今の今まで気にしてなかったのかよって自分でも思うけど、突っ込むのはなしで。


「そんなことよりさ、あれ誰?」


「えっと、一応有名人だよ?」


「結衣、悠がそんなの知ってるわけないじゃ無い」


「ほー有名人なのか、あのイケメン。で、誰?」


「一言で言えば、人気No. 1の完璧超人よ」


「あ、そ。仲良くなれなそうな奴ってことか」


「そういうこと。ちなみにあの人、結衣の事好きだから」


「要る?その一言」


「さあね、あんた次第よ」


 あーあ。これだから幼馴染ってのは厄介だ。絶対顔引きつってんのバレてら。

 ついでに、俺自身分かってない俺の気持ちも見透かされてそうだな。

 っと、噂をすればなんとやらってか?こっちに来やがった。


「やあ、久しぶりだね。結衣」


「名前で呼ばないで」


 え、今の白亜?本当に白亜の口から出た声ですか?超冷たい声だったんですけど!?


「つれないな、呼び方くらい良いじゃないか」


 あ、はい。俺、無理。なんていうかこう、今背筋がゾクゾクってさ。うん。


「ところで、ぼくとパーティを組まないかい?こんな薄汚い凡人といたら、君の品が下がってしまう」


「え、素でこんな事言う奴いるの?気持ち悪。・・・あれ、声に出てた?」


 待って、待って!笑ってないで助けろよ!フォローしろよ!幼馴染だろ!っておい!白亜もかよ!お前一応当事者だからな!?なんかフォローの一つでも・・・ちくしょう、覚えてろ!

 あぁ、我ながらなんて小物感漂うセリフを。


「君はなんだ?初対面の相手に失礼じゃないのか?」


「おい、それ盛大なブーメランだぞ」


「「・・・」」


 え?何この沈黙。俺間違ってないよね?こいつさっき俺に薄汚い凡人とか言いやがったし。

 あの、みんな笑ってないで助けてくれない?

長々と緩い話ばかりで申し訳ありません!

そろそろ大きく物語が動く予定です。


あ、あと評価と感想いただけると嬉しいです。

誤字あったら教えて下さい!

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